#24 兄は反省したい ページ25
NO視点
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『一番私のこと、大事に出来てないじゃん!
そういう所も全部、本当に面倒臭い!』
そう兄に告げた太宰の妹であるA。
その言葉が、太宰(兄)の中で響いていた。
また、普段荒れる事の無いAの叫び散らかす姿に探偵社員達は、如何の様な反応をすれば良いのか分からずにいた。
「め、………めんどう、くさい………」
完全にノックアウト寸前の太宰(兄)。
自身が作り出してしまった最悪の空気に心で謝るA。
その空気に彼女は耐えられなかったのか。
自分の席に戻り荷物を纏める。
気かつけば定時の時間であったからだ。
『騒いで申し訳ありませんでした。
業務も終了したのでお先に失礼します。
お疲れ様でした』
ペコリと小さな頭を下げれば、スタスタと早歩きで帰っていった。
一方。愛して止まない大好きな妹に、散々言われた太宰(兄)。
自業自得とは分かって言えど、現実を受け止められない。
「如何しよう……如何しよう国木田君!!!!」
「俺に聞くな」
うがぁぁと叫ぶ太宰(兄)を見て、気まずすきた空気は和み始めた。
「もう駄目だ……もう私は駄目なのだよ………。
Aに嫌われたらこの世の終わりだ…………。
私はもう生きる価値も希望も意味も何もない…。
そうだ死のう、そうしよう………」
「早まらないで下さい!」
太宰(兄)を除いて、だが。
谷崎はとっさに突っ込んだ。
今の今まで妹からの発言はギャグや思春期、反抗期として受け取っていた彼。
よもや本気だとは微塵も考えていなかったらしい。
「じゃあ如何しろって言うんだい!谷崎君!!」
「普通に謝るのは……」
「そうだけど!如何話したら良いんだい!?」
「自然に!いつも通りです!」
「いつも通りに話したら蹴られると思うがねェ」
近くで見守る与謝野も、突っ込みを忘れなかった。
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新・太宰の包帯希望者 - 完結おめです!作者様の小説神すぎてもう明太子になりそうです)))前の端末壊れたのでここで書きますね!様々な面で頑張ってください! (4月9日 12時) (レス) id: 510377e956 (このIDを非表示/違反報告)
推し丸様☆(プロフ) - 敦くんのほうの話でもコメントさせていただいたんですけど、本当にそこら辺の壁さんの作品は見るのが楽しくて、私の癒やしでした。最後まで面白い作品をありがとうございました。もし帰ってこられたら、またそのときは読みたいと思います。 (4月8日 18時) (レス) @page29 id: a7c7bf6202 (このIDを非表示/違反報告)
waka(プロフ) - 完結おめでとうございます!!!そして数々の神作品をありがとうございました!!またいつでも書いてください!!絶対読みます!!! (4月8日 18時) (レス) @page29 id: 140287e0ee (このIDを非表示/違反報告)
そこら辺の壁(プロフ) - 6枚切りさん» いえいえ〜!気にいって頂けて良かったです!ありがとうございました! (3月29日 6時) (レス) @page16 id: 09395bcd27 (このIDを非表示/違反報告)
6枚切り - そこら辺の壁さん» ありがとうございます!!最高でした😭🙏また機会があればお願いします!!! (3月28日 14時) (レス) id: ef31847629 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そこら辺の壁 | 作成日時:2024年3月16日 9時