兄が面倒臭すぎる。【文スト】【仮完結】

#23　兄は納得いかない ページ24

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「ねぇ、これで分かったでしょ？
　仕事中、触れあえない事が何れだけ過酷かが」



否、分からねぇよ。
そもそも2時間でも嫌なのに。

そろそろ頭大丈夫かなこの人。



『でもさ！その2時間に価値があるんじゃない？
　短いからこそ味わえる……みたいな！』

「……あのね、1日で考えるとそうかもよ。
　ならこれから先の人生で考えてみなよ。
　最近の女性の平均年齢寿命は……」

『分かった！兎に角言いたい事は分かった！』



長くなっても面倒だ。
ただでさえ面倒なんだなら。

にしても如何する？

このモードの兄は止めるのが難しい。
先程まで言い合っていた国木田さんに目を向ける。

まるで謝る様に頭を下げた。
良いんですよ……全部うちの兄が悪いんで………。

如何しよう。

兄は好きじゃないけど、嫌いでもない。
どちらかと言えば嫌いだが。

一応家族だし、大切には思っている。一応………。

だから傷付ける言い方はしたくない。
色々言っても面倒だし、本当に如何するか……。



「ねぇ、何か言ったら如何なの？」



その言葉で、折角考えてあげていた私の何かが、
プツンと切れた。



『っあのね、今の今まで黙ってたけど、
　何れだけ私が貴方に苦労してるか知ってる！？

　貴方は仕事を全くしないし！
　ベタベタくっ付くから私のも終わらないし！
　それで貴方の仕事も残って更に次が大変だし！
　街中でもくっついて浮くし！
　恋愛も何もまともに出来ないし！
　夜、抱き付いて来て暑苦しいし！
　メイド服着てやったのにポーズねだるし！
　妹に当たり前かの様に告るし！
　自 殺趣味で金は無駄になるし！
　色んな店でツケたまってるし！
　時間にもお金にもルーズだし！

　何れもこれも貴方は良いかも知れない！
　でも、一番迷惑になって、責任負うのは私だよ？
　大好きだとか、大事だとか言っておいて、
　そういう所はちゃんと出来ないの！？

　さっきだって少しは貴方が傷付かない言い方考えてたのに何か言ったら？とか本当如何かしてる！
　その優秀な頭脳はなんなの？
　私に何をしたいわけ？

　一番私のこと、大事に出来てないじゃん！
　そういう所も全部、本当に面倒臭い！』



そう、私は一気に全部はいた。
息を切らしている。

私は、其処で気がついた。
此処、思いっきり探偵社内であると。

……………やっちまった。


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