Battle_476 ページ35
「あたしもね」
ぴったりくっついていた身体を少し離して間をあける。
今、どうしても君の顔が見たかった。
「あたしも、総悟と一緒に生きたい」
前に、江戸城で伝えた言葉。
君と出会って、君と過ごして。
毎日毎日、その思いは募るばかり。
本人は決して認めやしないけど、
揺るぎない信念と強い正義感を持ったこの男が–––––––
–––––この身を挺してでも、守りたいと思った。
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こんな気持ちを抱いたのは、初めて。
あたしだって愛を理解してるのかなんて分からないけど、
この気持ちを愛だと言わないならば、他に何を愛だと言うのだろう。
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「総悟が楽しいときは一緒に楽しみたい。
嬉しいときはあたしも喜びを分かち合いたい。
寂しいときは、あたしに伝えてほしい。
辛いときは、あたしと半分こしよう?」
2人で分け合えば、きっと何だってどうにかなる。
「だってあたし、もう総悟がいないとダメなくらい総悟のこと好きすぎるもん」
ね?と見上げれば、そこにはすごく優しい総悟の顔があって。
相変わらず慣れないその表情に、どくり、と心臓が鳴る。
「あ…」
小さく声を漏らす。
「ん?」
「…いや、幸せって、こーゆーものなのかねィ、って感慨深くなってた」
.
「俺も多分、お前が俺の核になってる。
Aがいねェと生きていけねェや」
.
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そう言って、照れたように笑うから。
あたしもくすぐったくなって、沖田の胸に顔を押し付けて くすくす笑みをこぼした。
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あたし達は、見つけたんだ。
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何でもない日常に君がいる。
.
これが、あたし達なりの“幸せ”。
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ての(プロフ) - ほんとにほんとに初めから最後まで素敵なストーリーで定期的に全て読み返しに来てしまいます!今もなお修正などこの作品を大切に残して頂けて嬉しいです!ありがとうございます!! (2020年3月12日 17時) (レス) id: 892b9edcae (このIDを非表示/違反報告)
レミリア - 内容が、ヤバイぐらい、キュンキュンしてた(//>∀<//) (2019年7月15日 0時) (レス) id: 16253bb5bd (このIDを非表示/違反報告)
あおい - 最高でした!終わるのが悲しいです.. (2018年11月24日 15時) (レス) id: e8f3408ea6 (このIDを非表示/違反報告)
〇 - カイなのかリクなのかソラなのか、ごちゃごちゃになってますよ! (2018年6月15日 2時) (レス) id: 9c5cfdf043 (このIDを非表示/違反報告)
琴菜 - 面白かったですっ!お疲れ様でした! (2018年2月26日 3時) (レス) id: e179cd3389 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひより | 作成日時:2015年11月28日 15時