Battle_459 ページ18
ゆらり。ゆらゆら。
大江戸スーパーのレジ袋があたしの手からぶら下がって揺れる。
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神威と別れて、買い物もして。
屯所までの帰り道をゆっくりゆっくり歩む。
もう夜の帳が下りて、昼間とは違う、夜特有の賑やかさが辺りを占めていた。
別に屯所に帰りたくない訳じゃない。
ただ、今は、この賑やかさに身を任せていたかった。
この街の喧騒は、普段は優しく、時にひどく冷たい。
それこそが、この街の生き生きさそのものを表してるような気がした。
は、と小さく吐いた息は、白かった。
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とん。
「____お嬢さん。こんな夜に1人かィ?」
背後から肩を掴まれる。
……うわ、ナンパ?
「1人ですけど、帰らなきゃいけないので」
見向きもせずに肩に乗った手を払いのける。
「1人は危ねェよ」
「あたしにとっては今あなたが1番危ないです」
いや最悪何かあっても倒せばいいだけだし。
なんて、言うのも面倒だったけど。
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はぁ…、とため息を吐かれる。
いやため息吐きたいのあたし。
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「帰る先一緒だと思うんだけどねィ」
「えっ」
驚いて振り返れば、見馴れたはずのドS野郎。
「沖田?!」
「俺に気づかねェとかちょっとショックだわ〜ガラスのハート粉砕されたわ〜」
あからさまに傷ついたフリをする。
うそ。
気づかないくらい心ここに在らずだったのか。
「ほれ、帰るぞ」
手にあった荷物がなくなり
「あ、荷物」
「お前はこっち」
代わりに重なったのは、君の右手。
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ての(プロフ) - ほんとにほんとに初めから最後まで素敵なストーリーで定期的に全て読み返しに来てしまいます!今もなお修正などこの作品を大切に残して頂けて嬉しいです!ありがとうございます!! (2020年3月12日 17時) (レス) id: 892b9edcae (このIDを非表示/違反報告)
レミリア - 内容が、ヤバイぐらい、キュンキュンしてた(//>∀<//) (2019年7月15日 0時) (レス) id: 16253bb5bd (このIDを非表示/違反報告)
あおい - 最高でした!終わるのが悲しいです.. (2018年11月24日 15時) (レス) id: e8f3408ea6 (このIDを非表示/違反報告)
〇 - カイなのかリクなのかソラなのか、ごちゃごちゃになってますよ! (2018年6月15日 2時) (レス) id: 9c5cfdf043 (このIDを非表示/違反報告)
琴菜 - 面白かったですっ!お疲れ様でした! (2018年2月26日 3時) (レス) id: e179cd3389 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひより | 作成日時:2015年11月28日 15時