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Battle_443 ページ36

「やっと、実感湧いた」


ぽつり、突然Aが声を漏らす。



「実感?」


「まだ、夢なんじゃないかって思ってたから…

あたしの中でずっと眠ってたはずの沖田が動いて、喋ってるなんて、信じられなかったの」



でもね、と続ける。


「沖田の心臓がちゃんと動いてて、その音を聞いたら現実なんだって思って、すごく安心した」


そう言うと、顔を上げてふふふ、と笑うから。


.






.


「______今のはお前が悪りィ」


「なにが…んっ」




堪らなくなって唇を塞ぐ。


酸素を奪うように、深く、長く。


Aから漏れるわずかな息も逃したくねェ。



.






.



角度を変えて、何度も。

会えなかったときを、共にいられなかったときを埋めるように。



『俺はちゃんとここにいる』

そう伝えたくて。




.




ぷはっ、と唇を離した。



「き、キツすぎ…「いるよ」……え?」


涙目になってるAの視線を絡め取って。


.



Aの頬に両手を添えて、
鼻と鼻がくっつきそうなくらい近くで目を合わせる。




.



「俺は、ちゃんとお前の目の前にいるよ。


何があっても、絶対ェお前のとこ帰ってくるって、昔言ったろ?


今回だって、これからだって、死にかけたときは三途の川逆行してでも閻魔大王叩き斬ってでも帰ってくる。


寂しがり屋なAをひとりぼっちにするようなことは、絶対しねェから。


だから、安心して、俺の隣で笑ってろ」





不安そうな、泣きそうな顔は見たくない。

俺も苦しくなるから。



笑っててくれたら、それだけでいいんでィ。



それだけで、俺も一人じゃないって、Aがいるって実感できるんだから。


______強く、いられるから。





.

続編です!→←Battle_442



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銀魂☆☆☆☆☆ - すごいキュンキュンします〜〜〜!!!!! 空知先生とひよりさんが神様にみえます。この作品大大大大大好きです!! (2016年3月11日 16時) (レス) id: 4ecdf1b2ff (このIDを非表示/違反報告)
総悟大好き! - 次の章まで行ってください!喜んで読みます!! (2015年11月29日 16時) (レス) id: eae230a3f8 (このIDを非表示/違反報告)
aya - 次の章行くんですか!?めっちゃ楽しみだし、うれしいです!がんばってください! (2015年11月28日 11時) (レス) id: 5abee972a9 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん - 1番初めの章から読まさせていただきました!もうキュンキュンが止まりません!(*pωq*)ずーっと読んでたいです(*pωq*)次の章も絶対絶対絶対読みます!(*゚v゚*)頑張ってください応援してます(*゚v゚*) (2015年11月28日 0時) (レス) id: 268b1d3fe1 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - 次の章いくんですか!?嬉しいです!!!この小説が私の毎日の楽しみなので!!応援しています!! (2015年11月28日 0時) (レス) id: fafd5c8065 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひより | 作成日時:2015年9月7日 23時

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