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・
「ほんっとに、派手にやってくれたわね」
腰に手を当てて枝の当たらない位置から暴れ柳を見やる。２､３本枝がポッキリと折れている部分もあれば車との擦り傷もあった。
ふうっと頬いっぱいに吸い込んだ空気を吐き出し、ホルダーから杖を抜いた。そして、そのまま固まる
とてもじゃないが、このような傷だらけの木を治すなどという前例はない。そもそも怪我の治療は特殊技能だ。ある程度はできても、使いこなせる人は魔法界の人間の４分の１にも満たない。
ーいくらなんでも治せるとは思えない……
Aはハッとして頭を振る。できるかわからない、ではない。やるんだ
『＿＿
口から流れでるように呟いた。
次の瞬間、暴れ柳が淡い光に包まれる。その光は深い
『嘘…』
Aは信じられないような目でそれを見ていた。
折れた枝は１本ずつ元に戻っていき、擦れた所はまるで新しく羽織ったかのように一新された。
樫の杖が軋み、Aは不安そうな瞳で杖に視線を向ける。
ー何か、何か限界を感じているのかしら
Aは今起こっている力がその杖ができる限界のような気がした。
次々と取り込まれていった蒼い光が徐々に消えていき、最後にぶわっと暴れ柳を覆う。
幻想的だと思った。それと同時に＿＿＿
また１つ、自分のことが分からなくなった。
・
無事に元通りに治ってしまった暴れ柳をぼうっと見上げる。もう幹に触れるくらいに近付いてしまっていたが、Aに枝を振り下ろす気配はない。
『あの２人が迷惑かけてごめんなさいね』
そう言ってその幹に触れようと手を伸ばした時、
「A」
低いバリトンボイスが背後から響いた。
Aは手を止めるとそろりと後ろを振り向く
『セブルス……』
「その木に近付くのは危険だと、ご存知だと思うが」
Aを見るその目はAのことを不思議なものを見るような目つきだった。木から離れ、スネイプの横に行く
『治してもらったから、攻撃する気はないみたい』
「お前、さっきの光は…」
スネイプはいましがた見たであろう光景が信じられないようであった。当たり前だ。なんなら私が１番知りたいと思ってる
『うーんちょっと、予想以上。こんなの私だって初めて見たわ』
眉を下げてそう言うAにこれ以上追及する気は失せたのか、何も言わずにただ２人で暴れ柳を見上げた。
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マリア(プロフ) - 作品はもう更新されないのでしょうか？とても面白かったので楽しみにしています。 (2023年4月9日 18時) (
レス) @page39 id: 584135c4eb (このIDを非表示/違反報告)
理音(プロフ) - 応援してます！！(*^^*) (2022年9月4日 10時) (レス) id: d2e2ccbd11 (このIDを非表示/違反報告)
理音(プロフ) - 続き気になります！更新楽しみにしています！ (2022年4月1日 12時) (レス) id: d1bb6ccd48 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 一気に読み進めてしまいました。続き楽しみにしてます！ 体調に気を付けてくださいね。お時間と余裕のある時に更新されるのを待ってます！ (2021年5月30日 17時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - まいさん» 励ましのお言葉ありがとうございます！誠心誠意取り組んでまいりますので、更新を楽しみにお待ちください！！ (2021年1月21日 22時) (レス) id: 89db1ed5f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴの | 作成日時：2020年11月27日 12時
