【which girl? that girl?】 ページ15
ヌードルとの合流に成功したウォンカは、無事に監獄へと戻ってきた。
彼の天才的発明のお陰で仕事率の上がったクリーニング屋の皆が、のびのびと彼を出迎える。
その中で元会計士アバカス・クランチが彼らの外出先を問い、元配管工パイパー・ベンツからキリンの匂いを指摘された。
皆に包み隠さず一部始終全てを彼らに話すウォンカとヌードル。
チョコの売上で借金を返そうとした事、そしてその作戦が頓挫してしまった事。
話を聞いた最年長のアバカスにはその件について心当たりがあるようで、彼が知っていることを皆に語り掛ける。
この街の現実を。
警察署長は買収されており、チョコレート組合の言いなりになっている事。
組合には裏帳簿がある事。大聖堂の地下に隠されたチョコレートの事。
それを守る500人の修道士。チョコレート中毒の神父。地下を守る門番。
話を聞けば聞くほど立ちはだかる問題が大きい事を痛感させられた。
たんこぶの痛みが増したような気がする。
肩を落とすヌードルと小さなため息を吐くウォンカ。
「アリスの言っていた通りだ」
「アリス……?アリスって、あのアリス?」
「あのアリスって……どのアリス?」
彼女の言っていた忠告が重くのしかかるウォンカの呟きに、ヌードルが反応した。
彼にとってアリスは一人しかいない。
ヌードルの言っているあのアリスは自分の思ってるこのアリスなのか?
それとも別人のアリスなのか。
アリスという名前が頭をよぎる度に、彼女の顔がぽんぽん浮かんでくる。
「噓でしょ?まさかあのアリス?」
「何?みんなどのアリスの話をしてるの?」
何故かパイパーから疑いの目が向けられ、ウォンカは困惑しながらヌードルに助けを求める。
「Honest kitchenのアリスだよ」
「いや、残念だけど、そのアリスは存じ上げてないな。僕の知ってるあのアリスは優しくて、シチューとローストビーフと特製のチョコソースが最高に美味しいレストランで働いてるあのアリスだ」
「ウィリー、そのアリスだよ!そのアリス!」
あぁ、そのアリスがこのアリスか。
皆と同じ認識で良かった、と胸をなでおろすウォンカを前に、何故か彼以外の一同は苦虫を嚙み潰したような顔になった。
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ソフナー(プロフ) - かんなさん» かんなさん、いつもコメントありがとうございます!いえいえいえ、こんな素人文章にお金使わないでください……!寧ろ好きと言ってくださるかんなさんにお金払います(?)いつも応援ありがとうございます🥰 (2月5日 6時) (レス) id: deb951e27a (このIDを非表示/違反報告)
かんな - 何かもう本当に読み進める度にこの作品が好きになります🥲💖もうお金払ってでも読みたいレベルです‼️ (2月4日 22時) (レス) @page39 id: 64afab6d44 (このIDを非表示/違反報告)
ソフナー(プロフ) - かんなさん» かんなさん、いつもありがとうございます!皆さんが読んでくださる事が私の励みにもなります!🙏これからも日々の楽しみの一部になれるように、頑張って更新続けていきますのでよろしくお願いします💖 (1月28日 8時) (レス) id: deb951e27a (このIDを非表示/違反報告)
かんな - やっぱりすごく読んでいて続きが楽しみになる作品ですね🥲私の毎日の楽しみになってます!! (1月28日 8時) (レス) id: 64afab6d44 (このIDを非表示/違反報告)
ソフナー(プロフ) - kinokokanaさん» kinokokanaさんコメントありがとうございます!楽しんで下さる方がいらっしゃるのが一番励みになります😭極力、一日か二日に一度更新を目指しているので、頑張ります!💪これからもよろしくお願いします💖 (1月17日 12時) (レス) @page15 id: deb951e27a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ソフナー | 作成日時:2024年1月7日 21時