転生したら理想主義者の従妹でした。part３【文豪ストレイドッグス】

９６話 ページ21

『でも御前が暗記が得意なのは事実じゃろうて』

「うん、まあね……」



……でも、花袋の云うように確かに可笑しいんだよね。




私の能力、瞬間記憶力──またの名を“カメラアイ”は、見聞きしたもの全てを覚える力。

……なんで、今に限って頭に入らなかったんだろう……？






私は異能力を持っていない。

……転生したっていうのに、私は転生小説によく有るような、チートな能力を何一つ持っていないんだ。

だから今の私の取り柄としてあるのは、


独歩の従妹という立場、




そして────前世から持っていた、この“カメラアイ”だけなのに。



……この能力が消えてしまうなんてかもなんて、思ったことも無かった。そんなこと有り得ない、なんて、確証も無いことを考えてた。



……不安になった。

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