転生したら理想主義者の従妹でした。part３【文豪ストレイドッグス】

９５話 ページ20

『……というかA、一つだけ云いたいことがあるのじゃが』

「ん？ 何？」

『いや、大したことではないがな……





──お主ら、儂を探偵社に放置してったろ……？』


「…………あ…………しまったあああぁっ！！！！」

完全に忘れてたよ……！！

『儂、コミュニケーション能力は皆無に等しいん……「花袋、いや本当にごめん！！ ごめんなさいっ……！！」

これは私の誠心誠意を込めて謝るしか……

『嗚呼いや、もう判ったから！ 儂の耳が御前の大声で死ぬから止めろっ！ というか御前は電話での声の大きさ位考えられんのか！？』

……あらま、どうやら謝罪の声が大きすぎたようだ。

花袋に怒鳴るみたいに怒られちゃったよ……。

「うぅ……ごめんなさい……」

『判ったのならまあ善い』

中々花袋は寛大だな……なんか……




「……なんか花袋、お父さんみたい」

『ゴホッ！？！？ 御前、何云っとるんじゃ！？ 儂はまだそんな歳では無いっ！！』

「突っ込むところ、そこなんだ！？」

お父さんが聞いたら落ち込みそうだなぁ……

『コホン。それよりA、話を戻すぞ』

ん？戻すって云われても……

「……何の話してたっけ？」

『話持ってきたの御前なのに忘れたのか！？ハッキングの通信記録の話じゃ！！』

「嗚呼、思い出した！」

『……はぁ……御前、記憶力だけは取り柄じゃなかったのか？』

「花袋、“だけ”って何気に云い方酷いよ？」

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