検索窓
今日:1 hit、昨日:16 hit、合計:13,270 hit

20 ページ21

「翼君が僕に好感を持ってくれた証拠だね」

「そうだな。で、実際はどうなんだ?」

「僕が嘘を吐くわけないでしょ」

 席を返してやれ。
筆箱を取り出したいらしいから。

「委員長だってお気に入りの子を利用する嘘なんてつかないでしょ?」

「…なるほど」

「あの、秀同院くん…」

 申し訳なさそうに女子が話しかける。
…秀同院が座っている席の本当の持ち主だ。

「あぁ、ごめんね」

「あ、いや…お話し中にごめんなさい」

 立ち上がる秀同院。
そういえば、こいつもなかなかモテるんだった。
それはまぁこんな整った顔立ちだったら注目も集まるだろうな。

「そういえば委員長、今日って委員会あるよね?」

「ある」

「面倒なんだけど」

 委員会に入ったのはお前だろうが。
まぁ面倒なのは同意する。僕も望んで入ったわけではないから。

「委員長って仕事何してるの?」

「特に何も」

「…ニート」

「まぁあいさつ運動とか風邪がはやる時期には換気のチェックとか…」

 あとは、とこいつの服を見る。
寒い季節ではないのに上着を着て、なぞに手袋まで付けている。
気くずしてはいないが、見ていて暑い格好だ。

「…制服と所持品のチェック」

「あぁ、やってるね。
 毎週月曜日だっけ?僕のクラスの学級委員が委員長でよかったよ」

 こいつはなかなか危ない物を持ち込んでいる。
鶴宮に仕込んだ音声ラブレターとか…まぁ、カメラとか。

「別に危険物じゃないし…
 流石の僕でも学校に宝石がついている指輪を持ってきていたのは驚いたぞ」

「指に付けて来てた方がよかった?」

「それは庇いきれないからやめてくれ」

 こいつは綺麗なものが好きらしい。
鶴宮は綺麗か?とも思うがまぁ感覚は人それぞれだろう。
人それぞれ故の理解者だからな。

21 小太郎視点→←19



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (8 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1人がお気に入り
設定タグ:BL , ヤンデレ , future*show , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:future*show | 作者ホームページ:   
作成日時:2021年8月4日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。