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「秀同院、お前も大概変人だな」

「ありがとう」

 褒めてない。

「委員長こそ変人だと思うよ。
 変人同士でお友達ってことで場を収めよう」

「…その変人っていうのは誉め言葉なのか?」

「もちろん。
 凡人って言われるよりましでしょ?」

「まぁ、な」

 相変わらず僕を丸め込むのが上手い。
席に戻らせるために軽く頭をたたく。
少し楽しそうに笑いながら窓側一番後ろにある自分の席に戻って行った。

「…」

 歩原は来ない。
木村は入院中だが、あいつは何があったんだろうか。

「別に、興味はないけど…」

 木村もいないアイツもいないの状況で、荷物は誰が届けるんだろうか。
…僕になるんだろうな、一応…近所だし。

「はーい、お前ら席つけよー」

 担任が入ってきて、教卓まで来る。
歩原は体調不良による欠席だそうだ。
事実なのかそれとも…
いや、あいつは実家暮らしだし親もちゃんといるから事実か。
アイツの両親については知らないが、友人の入院くらいで休ませはしないだろう。

「連絡事項は…特にない!
 朝会は終わるけど時間まで教室から出るなよー」

 木村のことについては言わないのか。
他言しないようにするなんて、変な行動をとるものだ。
…じゃあ、秀同院はどこでその情報を仕入れたんだ?

「…」

 視線を送るとすぐに僕の席へ来る。
何事もないように首をかしげる動作は非常にうざったい。

「お前、何で知ってたんだ?」

「何でだろうね」

「…」

 少し睨むと微笑みながら僕の横の席に座った。
…そこ、別の生徒の席だし何なら本人はそこに居るんだけどな。

「翼君が教えてくれたんだよ」

「鶴宮が?」

 じゃああいつは何で知っていたんだ?
そもそも秀同院のことが嫌いな鶴宮が積極的に教えるか?

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作者名:future*show | 作者ホームページ:   
作成日時:2021年8月4日 17時

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