青い猫の仰せのままに(×in)

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彼をご飯に誘った。

メンバーとご飯行くこと少ないって自他共に認めてる伊野尾くんだけど、フットワークは軽く、誘ったらだいたい来てくれる。


番組の収録が終わるなり、他の人に邪魔されてたまるかと思ってすぐに着替えて『行こっか』と声をかけた。


in｢ほぁ？たかぎ、着替えるのはえーよ！ちょっと待って〜｣

tk｢ごめんごめん、予約してあるからさ｣


まだ上着のボタンを半分外しただけだった彼を催促し急がせる。

メンバーにも、俺のライバルがいるからね。
誰にも譲りたくないんだ。


いつの間にか着替えを終えた伊野尾くんが俺の前にぴょこっと現れる。

…可愛いなぁ。


in｢お待たせ〜行こっ！｣

tk｢うん！あ、みんなおつかれー｣

JUMP-tkin｢おつかれー！｣


伊野尾くんの肩に手を回して、他のメンバーに声をかけて楽屋を後にした。

さすがに友だちの距離感じゃないかなって思って、手はポケットにしまい込む。

あ、急がせたからか髪の毛ボサボサ。


手櫛でとかしてあげると
『たかぎ？』と言われたから
｢ボサボサだよ｣って笑いかける。


in｢ほんと？ありがとう｣

tk｢ん、いいえ｣


俺の方が身長高いから、伊野尾くんの上目遣いをもろに食らってしまう。

普段からだとしても、これに免疫はつかなさそう…。



俺の車に乗り込んで、予約した店へ車を走らせた。
隣に座る伊野尾くんは、何があるかなってすでに楽しそう(笑)


少しお高めの和食屋に着き、個室へ通される。

白米が大好きな彼のために探したんだ。
釜焼きご飯が自慢のお店。

他にも鯖が美味しいとか、和食が好きな彼にはたまらないんじゃないかな？

ほらもう、メニュー表見てる目がキラキラしてる。


in｢え、やばい！超美味しそう！！｣

tk｢伊野尾くん好きそうだったからさ。コース頼んであるからさ。足りなかったら、別で頼もっか｣

in｢ふふっ、なんかデートみたい｣

tk｢…だね｣


あぁ、本当に。デートならいいのに。

ねぇ君の好きなもの、もう分かるようになったんだよ。
君を喜ばせること、俺なら出来ると思う。

上着を受け取りさり気なくかけて上げたり、口元にご飯が着いてたら取ってあげたり。

飲み物がカラになれば、『何飲む？』ってすかさず聞く。


大好きな君にアピールしてるけど、気づいてる？
…気づいてないよね。


でも楽しそうな顔を見たら、まあいっかと思う俺は末期かもしれない。

君以外好きになれる気がしないって言ったら、君はどんな反応をするかな？

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