【Dｸﾞﾚ】天使の子。 -- ２ -- (ページ4)

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アクマ「死ねえええええっ!!!」

アクマが雄叫びとともに
地面を殴りつける、その直前に

神田「うお……!!」

あたしたちは空へ大きく羽ばたいた。
白い翼を操りなるべく高い所へ行く。

「神田、大丈夫？」

神田「お前…」

ふふ、驚いてる驚いてる。
いつもクールで表情を崩さないから、
目を見開いている彼の姿は貴重だ。

すると神田はふっと笑って

神田「なるほどな。
普通の人間じゃねえって
…そういうことかよ」

と言って六幻に手をかけた。

「いけそう？怪我は大丈夫？」

神田「あれくらい余裕だ。
もう少し近づいたら俺を離せ」

それと、と神田は声を低くした。

神田「…俺だって普通の人間じゃない。
一応覚えておくんだな」

「…………え？」

―… 詳しく聞きたくて神田を見たけど
彼は既に意識を向こうにやっていた。

神田「とっととやるぞ。
六幻、抜と――…『いいのか？』

アクマが勝ち誇ったように笑った。

アクマ「この人間がどうなっても」

アクマの足元には
―… 傷だらけのヤーンがいた。

「ヤーン…」

神田「助ける必要はないだろう。」

神田は冷たく言い放って六幻を構えた。

ヤーンはあたしたちの敵。

そんなことわかってるよ、
それなのにどうして
助けたいと願う自分がいるんだろう。

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すると、ヤーンがかすれ声で言った。

ヤーン「てめ…俺を殺すのか…？」

アクマ「まあね。」

ヤーン「ふざけんな……お前は俺が…」

アクマ「そんなの関係ないね。
俺はアクマ、人間はみんな殺す……。
ところで、…そろそろ腹が減ってきた」

アクマはスッと腕を挙げた。

アクマ「造ってくれてどうも。
んじゃ、さよなら」

ヤーン「や、やめ――…っ!!!!」

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― 嫌な音にあたしは顔を背けた。

そうか、ヤーンはブローカー。
アクマの材料を提供して金儲けをした。

この村に人がいないのは
全てヤーンがアクマの材料として
提供してしまっていたから―…

哀れな男の人生を思い、
あたしは目を閉じた。

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その瞬間、神田はあたしの腕から
宙に飛び上がった。

神田「六幻、抜刀。」

アクマ「!?、しまっ…」

「…おやすみなさい。アクマ、ヤーン」

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こうしてあたしの初任務は終わった。

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