【Dｸﾞﾚ】天使の子。 -- ２ -- (ページ18)

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コムイ「Aちゃん、早く!!」

コムイさんと一緒に病室に向かう。

今までの師匠との思い出が駆け巡り
浮かんでは虚しく消えていく。

―… お願い、師匠。どうか最後に…!!

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「病室は…」

コムイ「あそこだ!」

バンッ、と
二人で荒々しく扉を開いた。

「師匠!!!!」

コムイ「元帥は!?」

リナリー「A…」

病室に入るとアレンとリナリー、
探索部隊の方々が悲しそうな顔で
あたしたちを見た。

部屋の奥で椅子に座る師匠は
もう……変わり果てた姿だった。

あたしはそっと近くに歩み寄り
動揺したまま、師匠の手を握った。

コムイ「元帥…」

ファ「申し訳ございません…。
私たちが逃げてなければ、元帥は…!!」

ファインダーの方々は
声を詰まらせながら話す。

きっと後悔してるのだろう…

「………ううん、皆のせいじゃない。
ノアの襲撃を受けたのなら
どっちにしろこうなっていたでしょう」

師匠の手を握ると不思議と安心した。
ファインダーを責める気にはなれない。

それより、とあたしは続けた。

「お二人が無事でよかったです。
ノアとの戦闘に巻き込まれなくて、
本当に………よかった…」

師匠の代弁をする気持ちで
あたしは二人に微笑みかけた。

あの日の師匠のように………

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イエーガー「………せんねんこうは…
さがしてるう…大事なハート…
さがしてるう…」

「「……？」」

イエーガー「わたしはハズレ…
つぎはだれ…♪」

アレン「!!?」

「ハート…？」

コムイ「…我々が探し求めてる
109個のイノセンスの中にひとつ

『心臓』とも呼ぶべき核のイノセンスがあるんだよ。」

― それはすべてのイノセンスの力の根源でありすべてのイノセンスを無に帰す存在

それを手に入れて初めて
我々は終焉を止める力を
得ることができる

コムイ「恐らく、元帥のいうハートは
このことだと僕は思う。

伯爵はイノセンス適合者の中で
特に力のある者に『ハート』の
可能性をみたのかもしれない…」

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それで、師匠が犠牲に…

「…皆少し席を外してもらえますか？」

コムイ「…わかった。
僕たちは外で待ってるよ」

コムイさんの言葉とともに
みんなが病室を出ていった。

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