【Dｸﾞﾚ】天使の子。 -- ２ -- (ページ14)

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「ん………」

どれくらい時間が経っただろうか。
あたしはまだ痛む頭を抑えながら
体を起こした。

神田「やっと起きたか」

近くから聞こえた声に驚いて
見ると仏頂面の神田が立っていた。

「神田………コムリンは？」

神田「奴ならとっくに破壊した。
今頃科学班が片付けてる頃だろ」

それを聞いてホッと一息。

「そっか、ならよかった。
ってか何で神田がここにいんの？」

神田「俺の部屋に俺がいて何が悪い」

「えっ!?ここ神田の部屋ー!?何で!?」

周りを見渡すと、ほとんど物がない
殺風景な光景が目に入った。

言われてみれば確かに神田の部屋っぽい

神田「ちっ…医務室がいっぱいで
てめえの部屋も壊れてたからな」

仕方なくだ、そう言うと
神田はベッドに近寄り、
端っこの方に腰かけた。

「ありがとね」

神田「ふん…」

「……あ」

あたしはあることを思い出して
小さくつぶやいた。

「名前………」

神田「名前？」

「ほら、さっき、落ちてたとき…」

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神田『A!!』

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さっきから神田の声が耳に残って
ずっとリピートしているの。

そのたびに体が熱くなる。

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「初めて、呼んだなって…」

神田「それがどうした」

…でも神田は相変わらず素っ気ない。
あたしは派手にため息をついた。

「何でもなーい!あー…疲れた…」

神田「ちっ、全くだ」

吐き捨てるように言った後、
神田はあたしの腕を引いて
ぎゅっと抱き寄せた。

「ななななっ//何してっ…/」

神田「うるせ。…少し黙ってろ」

その言葉には逆らえない気がして
あたしは大人しくしていた。

特に強く抱きしめるでもなく、
そっと触れあうような、そんな感じ。

温かくて、何故だか安心して
自然と涙が溢れた。

「神田………あたしはね…」

神田「黙れ。…てめえはてめえだろ。
化け物でも天使でも何でもねえよ」

―… ああ、神田は知ってたんだ

「ありがとっ……」

神田「ふん…」

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- in 吹き抜け -

リーバー「さあ室長行きますよー」

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