14’グレープフルーツマリネ ページ14
降谷side
「...」
言葉にならない溜め息を吐き出す様に肩を竦めた
松田が落とした煙草の吸い殻を何となく見つめる＿＿
「よっ、元気無いなゼロ。何かあったのか？」
「...＿＿ヒロ」
手元を覗き込む様に背後に立つヒロに振り向く
「これ風見さんが降谷さんに、って渡し損ねた資料」
「ああすまないな」
わざわざありがとうとヒロの手から資料の束を受け取りその手を下げた
正直今は目を通す気にもなれない
「あーあ、俺今日電車で来てさー、最終逃したし帰る方法無いんだよなー。どうしよっかなー」
「そうか頑張れ」
「うわクール...。ゼロさえ良ければ送って欲しい...てか送って」
お願い！と顔の前で手を合わせたヒロにやれやれと笑った
「仕方無いな、乗っていけ」
「あざっす。あ、でも安全運転で！片輪走行はマジ遠慮」
「僕が毎回毎回あんな運転してると思うな」
全く...とぶつぶつ呟いて車に乗り込む
助手席でシートベルトを締めたヒロが不意にこちらに顔を向け口を開いた
「ゼロさ、松田と何かあった？」
ずっと考えてた事を見透かされた。そう思った
けどヒロは違うと言って苦そうに笑う
「悪いな。実はゼロと松田が話してる所に居合わせて」
「...なら、話は理解出来るだろ？」
「...まぁそれなりに」
ヒロの返答を耳に入れてシートに身を預ける
「...正直、変化する状況に戸惑っている」
何故Aがあんな事言い出したのか、松田はいつからAの事を本気なのか
そして、自分は。
「松田も言ってたけどさ、ゼロが自分の気持ちに正直になって向き合えば、松田と同じ土俵に立てるんだぞ」
ヒロは依然として僕から視線を逸らさない
...ヒロを見てないのは僕の方だ
「＿＿無理に決まってる。兄妹なんだから」
ヒロの目を見て答えれば、馬鹿だなと、どうしようもないとでも言いたげに苦笑していた
「そんな言い方してる様じゃ自分の変化にも気付いてるんだろ？」
ハンドルを握り、額をつけて弱々しくか細い声で答えた
「まさか、言える訳無いだろ
...＿＿Aを妹としてじゃなく好きなんて」
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リンドウ - 月下美人さん» ここまで読んで下さりありがとうございます！何とか無事にハッピーエンドで終える事が出来ました！笑 ありがとうございました！！ (2019年6月6日 7時) (
レス) id: 8527558b0b (このIDを非表示/違反報告)
リンドウ - あめ、さん» ありがとうございますー！！こじれた恋愛ついに完結致しました！おコメントも励みになりました、本当にありがとうございました！ (2019年6月6日 7時) (レス) id: 8527558b0b (このIDを非表示/違反報告)
月下美人(プロフ) - ハッピーエンド完結おめでとうございます&お疲れ様です！！ (2019年6月6日 1時) (レス) id: 9aa06677e2 (このIDを非表示/違反報告)
あめ、(プロフ) - 完結おめでとうございます！いつも楽しく読ませていただいてました。ついに結婚……！これからもどうかお幸せに、ですね！お疲れ様でした〜。 (2019年6月6日 1時) (レス) id: 112aeeb1e8 (このIDを非表示/違反報告)
リンドウ - コーヒー牛乳さん» 本当ですか！ありがとうございます！！この作品で降谷さんと松田さんをもっと好きになって頂けるとは...！！喜びの極みです笑 これからも更新頑張ります (2019年5月19日 7時) (レス) id: 8527558b0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リンドウ | 作成日時：2019年4月2日 5時
