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スパァンッ
襖を勢いよく開けた。近藤さんと土方がぎょっとした顔でこちらを見ている。
「近藤さん!!」
「な、なんだ総悟お前、、、どうしたんだ?」
「ソイツァこっちの台詞でさァ」
そう言いながらあのアルバムを開いて見せた。
近藤さんと土方の表情が、明らかに一変した。
土方がつと俺を見やり、そしてまたアルバムに目を落としたまま言った。
「で、テメェはこれが何だってんだ。」
何だじゃねえ。どう考えてもおかしいだろィ。
そのアルバムの写真には、みんな居た。
俺も、姉上も、近藤さんも、土方も、どの写真を見てもその四人が欠けているものはなかった。
俺たち四人は、常に行動を共にしていた。
そしてアルバムの写真は、その様子を数多く切り取っていた。
特に、この写真、、、
俺は開いたページに貼られた一枚の写真を見た。
それは、かすそばという蕎麦屋で俺たちが蕎麦を食べている様子が写されていた。
姉上がそばを七味で真っ赤にし、土方はマヨで真っ黄色にし、それを見た近藤さんが若者の味覚異常を嘆き、ガキの俺は不満げな顔でそばをすすっている。
この日のことは、よく覚えている。
だから、その写真の違和感に気づけたのだ。
明らかに様子のおかしい近藤さんと土方の方を見て、俺は口を開いた。
「なぁ、この写真、誰が撮ってるんでィ」
かすそばで蕎麦を食ったあの日、あの場に
俺たち以外の人間は、居なかったはずだ。
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ちょこころね(プロフ) - すごく続きが楽しみです!無理せずに頑張ってください! (2021年1月21日 22時) (レス) id: a289ecd4b7 (このIDを非表示/違反報告)
沖田夕重(プロフ) - わあああああ返信遅くなってしまって申し訳ありません、、、!んええええ気になってくだっさってるんですか!!光栄です!ありがとうございます!! (2020年12月10日 0時) (レス) id: d619299740 (このIDを非表示/違反報告)
莉弥(プロフ) - んんんんぉぉぅぅぁぅ気になるぅ (2020年5月26日 0時) (レス) id: f49a8255da (このIDを非表示/違反報告)
Leaf(プロフ) - 沖田夕重さん» あげられるほど高くありませんよ…(笑) 私も来年受験だから頑張らないと… (2019年1月4日 10時) (レス) id: b8ce9cd4fa (このIDを非表示/違反報告)
沖田夕重(プロフ) - Leafさん» ありがとうございます!偏差値ください! (2019年1月3日 23時) (レス) id: fd7dd08ffc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沖田夕重 | 作成日時:2018年2月23日 22時