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ソードアート31. ページ33

貴「キリトから大体は聞いてるからいいと思うんだど、私さ、ソロになった時にここで人を殺しちゃったんだよね〜」

軽い口調。けれど、その言葉がもたらす真実は衝撃だ。

貴「《ラフィンコフィン》って知ってるよね?あの有名なレッドギルド。
  そのメンバーの一人にさ、狙われたんだよね。それでさ、相手がすでにレッドで・・・・・・」

Aの顔に、黒い影が落ちる。

貴「あれは正当防衛って言うのかな?
  でもさ、違うよね。正当防衛じゃなくて、殺したんだよね」

ア「・・・・・・」

アスナは、何も言えなかった。
何も、言う言葉が見つからなかった。

貴「それでね、怖くなったんだ」

ア「怖く?」

貴「うん。だってさ、何も感じないんだよ?
  剣を刺して、相手が消えて行くのを見て、「あぁ、消えちゃった」って。
  死んだ感じがないんだよね。確実に死んでるのに───」

ア「それは・・・」

貴「否定、できる?」

すぐに、答えれなかった。「できる」って。

考えればAの言う通り。

貴「できないよね。・・・・・・友達が死んだ時は狂ったのに、他の・・・知らない人が死んじゃった時は冷めてるんだよ?
  なんでだろうね。私おかしいのかなぁ?」

ア「おかしくないよ!全然おかしくない!!」

Aは驚いたように目を張り、けど微笑んだ。

貴「そう言ってもらえてうれしいよ。けどさ・・・」

ア「それって、Aの夫には言ったの?」

貴「もちろんだよ。好きな人には全部言わなきゃね」

ア「その時、夫はおかしいって言ったの?」

Aは頭をフルフルと横に振った。

ア「言ってないんでしょ?なら、おかしくないよ!
  私は・・・っ、私もAと同じ状況だったら、同じことが起こったかも知れないよ!!」

涙が、溢れて来た。

拭っても、拭っても流れ出る。

まったくもって、迷惑だ。

ア「それに───キリト君にもし言ったら、優しく笑って、抱きしめてくれると思うよ」

Aを見ると、泣いていた。

貴「分かってるよ!キリト優しいもん!!だから・・・だからさ、さっきだせなかったんじゃんか!!
  私が出したら、殺しちゃうかも知れないのにっ!!
  あんな思いしたくないし、キリトを悲しませたくないしっっ!!!」

ア「A・・・・・・」



アスナは、そっと抱きしめた。

ソードアート32.最終回。→←ソードアート30.


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設定タグ:ソードアート・オンライン , SAO , 詩穂   
作品ジャンル:アニメ
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詩穂(プロフ) - マキアさん» ありがとうございます〜〜。゜゜(´□`。)°゜。 (2013年1月21日 21時) (レス) id: ada2b958aa (このIDを非表示/違反報告)
マキア(プロフ) - 詩穂さん» いえいえ!お気に入りにしました! (2013年1月20日 8時) (レス) id: b762bfcc97 (このIDを非表示/違反報告)
詩穂(プロフ) - マキアさん» うわぁぁぁぁ////ありがとうございます></// (2013年1月20日 3時) (レス) id: e82b4472bf (このIDを非表示/違反報告)
マキア(プロフ) - 詩穂さん» 面白いです!応援してます! (2013年1月19日 21時) (レス) id: b762bfcc97 (このIDを非表示/違反報告)
詩穂(プロフ) - 金盞花さん» ありがとうございます^^   更新スピードが遅いですが、よろしくお願いします。。 (2012年11月18日 13時) (レス) id: e58c3e1744 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:詩穂 | 作成日時:2012年9月30日 2時

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