まさかの。 ページ10
その日の放課後。
日誌は書き終わったものの担任の先生に仕事を頼まれてしまい帰れずにいた
もう皆帰ったか部活に行ったのだろう、教室には誰も残っておらず私一人だけだ
ちなみに頼まれた仕事はプリントを5枚重ねてホッチキスで止めるだけ
ただそれだけの事なのだがこれが地味に面倒くさい
吹奏楽部の演奏を聞きながらやっているから
飽きはしないが少しだけさみしい
希彩ちゃんは録画しておいたドラマを早くみたいと言って早々に帰ってしまった
「ふぅ…」
作業が半分ほど終わったところで少しだけ休憩をしようと、昼休みに買ったミルクティーを取り出す
蓋を開けて口に含もうとしたとき
ガラッ
教室の扉が開いた
そこにいたのは、角名くんだった
「あれ、まだ残ってたんだ」
「あ、うん…すなくん、部活は？」
「今日は休み」
「そっか、」
びっくりした、まさか誰か来るなんて思わないじゃないか
それにしても、教室に二人きりというのはちょっと不味い気がする
角名くんとはまともに喋ったことがないし
沈黙が続いてしまったら私は耐えられない
「何してるの？」
そう言って私の机の上を覗き込んでくる角名くん
え、距離近い
その瞬間、昨日自分が角名くんの顔をどストライクだと思ったことを思い出し恥ずかしくなった
「あ、これ、先生に頼まれちゃって」
「山本先生？」
「うん」
山本先生とは2-1の担任の先生だ
「山本先生、すぐ何かしら頼むんだよね」
「そうなんだ」
話を広げることができなくて少し戸惑ってしまう
「…手伝おうか？」
「え」
そのまま帰ると思っていたから驚いた
「あとちょっとだし、二人でやった方が早く終わるでしょ」
「え、でも、申し訳ないよ」
私が頼まれたものを関係のない角名くんに手伝ってもらうのは本当に申し訳ない
しかも角名くんは毎日ハードな部活で疲れているだろうし
「いいからいいから、これどうすればいいの？」
「え、ほんとに大丈夫だから」
「…俺が手伝いたいから、じゃだめ？」
「へ、」
少し首を傾げて言うもんだから、ちょっと可愛いと思ってしまった
顔が熱くなるのを感じる
「顔真っ赤」
「っ…」
何も言えずにいると角名くんが作業を初めてしまった
「これホッチキスで止めるだけでしょ？もう遅い時間だし、頑張ろ」
「う、うん…お願いします」
結局私は角名くんの押しに負け、手伝ってもらうことにした
あの顔は、ちょっとずるい
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1316人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くるみ - 更新待ってました！嬉しい！キュンキュンします！がんばってください！ (2023年3月20日 3時) (
レス) @page50 id: da77361163 (このIDを非表示/違反報告)
ヲタク - かわいいもカッコいいも持ち合わせてる角名は最強ですよね‼ほんと好きッ‼応援してます！ (2023年2月22日 18時) (レス) @page48 id: 40d63b0122 (このIDを非表示/違反報告)
まい - あ、すき……ちょうすき。。。ありがとうございます……これからの人生頑張れます…😇💕 (2022年12月14日 14時) (レス) id: fdf34972d6 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんこつ(プロフ) - 稲荷崎の人達はイケメンって、自覚あるかな?（まだ読み終わってません） (2022年1月6日 0時) (レス) @page22 id: b62fb1fea3 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんこつ(プロフ) - 角名くんは自分がイケメンだと自覚してるかな？角名くんズルいよぉ... (2022年1月6日 0時) (レス) @page15 id: b62fb1fea3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ななたﾟ | 作成日時：2020年12月19日 21時
