照れ屋な女の子と角名くん。

友達。 ページ2

その後は普通に授業を受けた。
前にいた学校よりも進むペースが早く、ついていけるか心配になった。

その時、私のお腹から小さな音がした。

…お腹すいた。

誰にも聞こえてないといいが。

転校初日ということで緊張してしまい朝ご飯をあまり食べられなかったことが原因だろう。

持ってきたお菓子を取り出そうとした時。


「ねえねえ！星野さん？だよね？」

声をかけられた。前の席の、ボブの可愛らしい女の子に。

「あ、えっと、はい。星野A、です。」

急に声をかけられたもんだからびっくりして上手く話せなかった。
くそ、こういう時自分がコミュ障なのを恨む。

「ごめんね〜、私さっき寝そうになってて名前聞いてなかった笑」

「あ、そ、そうなんだ、全然大丈夫だよ」

なんて正直な人だと思った。
でもその可愛らしい笑顔のせいか憎めない。

「あ、私は高倉希彩！よろしくね」

「あ、はい、こんな私でよければ、よろしくお願いします…」

なんてことだ、初日にして友達ができてしまった。
いや、相手は自己紹介しただけで友達になったつもりはないかもしれない。
舞い上がるな。


でも、ちょこっとだけ嬉しかった。

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