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「曲に合わせて表情作ってって言われて。改めて頭の中で歌詞追ってたらさ…」

佐久間くんの唇にあった指が阿部ちゃんの胸にとん、と当てられた。

「想像、しちゃうじゃん?」

言葉と表情に含ませた、たっぷりの熱っぽさ。
なのに、次の瞬間いつもの笑顔に戻る。

「阿部ちゃんのこと考えてるのが、俺には正解だったみたい。褒められたよ?」

にこにこ笑顔の先には。

衣装のシャツの裾をぎゅうって握りかけて、でもシワになっちゃうって我に返って、もう気持ちの持っていく先が分かんなくなっちゃった阿部ちゃん。

直視できなかった佐久間くんが、自分のこと考えて出来上がってたって知ってしまった心境は如何に…。

いや、もう見るからにいっぱいいっぱいな顔してるから、僕助けに行った方がいい?

僕も一緒にあわあわしてる間に、佐久間くんは阿部ちゃんの胸元に置いてた指を引き寄せて、自分を指して見せた。

「ねぇ、阿部ちゃんは…?」

とどめ刺しにきたか。

『俺のこと、見てた?』ってただ聞かれるより何倍のダメージなんだろう。

ああ…阿部ちゃん耐えられなくて両手で顔隠しちゃったじゃん…。

「意地悪しすぎた? ごめんね?」

宥めるように阿部ちゃんの頭ぽんぽんしてるけど、佐久間くん、どこまでが作戦なの?

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すず(プロフ) - みなさん» コメントありがとうございます!初めて頂いたコメントに嬉しい言葉がたくさん並んでいて、どきどきしています…。また覗いてくださると嬉しいです^^ (2022年10月10日 8時) (レス) id: 042e012db9 (このIDを非表示/違反報告)
みな(プロフ) - いきなりコメント失礼します。いつもキュンキュンしながら読ませていただいています。完結おめでとうございます。すずさんの作品大好きです。 (2022年10月9日 16時) (レス) @page48 id: 2fd29c3102 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:すず | 作成日時:2022年9月4日 11時

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