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あれから月日は流れて卒業式の日を迎えた
私と怜央は別々の大学だけれど距離は近い地元の大学に進学することが決まった
色々あった高校生活も今日が最後だ
最後の登校日に全てを焼き付けたくて
早めに学校に向かった
下駄箱
2階に続く階段
3年生の廊下
順番に思い出を辿りながら教室に向かう
あの場所には行けないまま、この日を迎えてしまった
自分の席に向かうと、机の上には
あのクマのキーホルダーが置かれていた
まさか、ね
考えるよりもすぐ、足が動いていた
あの日以来初めてあの場所に足を向けた
非常口を開けて階段を上がると、靴だけが下から見えた
『北斗？』
久しぶりに見た姿が寝顔だなんて、気が抜けてしまう
見たことのない制服に身を包んだ彼は本物なのかと疑っても
それは紛れもなく私が愛を捧げた人だった
まるでもうこの世界にいないみたいに穏やかに目を閉じている
彼の顔を眺めては
頬に伝うものを拭っていた
手に握られていたであろう２本の薔薇を
片方は彼の胸ポケットに
片方は自分の手に
「私はジュリエットになれるかな、北斗？」
肩に頭を預けてゆっくりと目を閉じた
２本の薔薇の花が階段を一段一段下るのを見た者はいなかった
The end.
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yuzu - 続編見たいです (2018年9月6日 6時) (
レス) id: 9e011ed138 (このIDを非表示/違反報告)
：絹(プロフ) - ピンクイルカさん» コメントありがとうございます！もう一つの作品が完結したのでこちらメインに更新していきますね◯ (2018年3月11日 22時) (レス) id: 01579a6c5f (このIDを非表示/違反報告)
ピンクイルカ(プロフ) - 更新楽しみにしています！ (2018年3月3日 0時) (レス) id: 2deb6e087c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絹
| 作者ホームページ：http://twitter.com/kinu_6x
作成日時：2017年12月14日 13時
