○11話● ページ11
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フラれて落ち込んでいたって
立ち直れるまで、世界が時間を止めてくれる訳はなく
淡々と流れ続ける時間に
私達は乗ること以外、選択肢を与えられない。
部長「今日はもう上がっていいぞ」
何故かこの日はご機嫌だった部長にそう告げられて
お疲れ様ですって言って、少し早く会社を後にした。
A「(どーしようかな…)」
この日は何となく帰りたくなくて
いつもよく寄る駅近でフラフラとお店を見て歩いた。
もうお金を使う相手がいないから…って少し高いヒールに目が眩んだけど
ダメダメって自分に鞭を打って、その場を離れる。
…あ。そういえば。
ふと浮かんだ顔に、休憩で入ったカフェを出ると
外はもう暗くなっていた。
家、近いみたいだったし
たまにフラッと寄ってるのかな。
もし、そうだったら…
そんな少しの期待を胸に
ついこないだ歩いた道を、黒のハイヒールで進む。
A「…いるわけない、か…」
辿り着いた、その場所に
そのベンチに、その人の姿は見えなくて。
当たり前っちゃ当たり前なんだけど
なんで少し、会えると思ってたんだろう。
…いや、そもそも
なんで一度しか会ったことのない人に会いに来たんだろ。
やっぱり、心やられてるのかな…
ははは…って自嘲気味に笑いながら、そのベンチに腰掛ける。
A「ふぅ…」
パッて空を見上げると、真っ暗な空。
冷たい風が頬を撫でて、左右に垂らした髪がフワッと揺れて
公園の木がサワサワって音を立てる。
…はあ、疲れた。
何にだろ。人生に？(笑)
あと一ヶ月ぐらいしたら、春が来るだろうに
全然暖かくなる気配のないこの気持ちは
どこに持っていけば良いんだろう。
目を開けていることさえ億劫で
ゆっくり目を閉じて風の音を感じて
こんなに生きる気力はなくたって
お腹はいっちょ前に空くんだなぁ…
なんて、ボーっと考えていた
…その時。
「何してんの？」
冬の終わりの公園に低く響く
ひとりの男の人の声が、降りかかる。
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爽歌。(プロフ) - ぐちこさん» ぐちこさん、コメント有難うございます(*^^*) とっても嬉しいです…(TT)！先の章でお待ちしております☆ (2018年3月30日 17時) (
レス) id: 1b1d416676 (このIDを非表示/違反報告)
ぐちこ(プロフ) - はじめまして！遅ればせながら読ませていただいています♪2章も楽しみです☆(*^^*) (2018年3月29日 16時) (レス) id: d58eef616e (このIDを非表示/違反報告)
爽歌。(プロフ) - なるちゃんさん» コメントありがとうございます(*^ω^*) おもしろいと言っていただけて嬉しいです(/ _ ; ) 更新頑張りますね☆ (2018年2月24日 22時) (レス) id: 1b1d416676 (このIDを非表示/違反報告)
なるちゃん(プロフ) - うーん、おもしろい！ 最近智くんにハマってます！ 続き楽しみ〜〜！ (2018年2月21日 22時) (レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
爽歌。(プロフ) - ろーるけーきさん» ろーるけーきさん！美味しそうな名前！はじめまして(*^^*)コメントありがとうございます♪ 前作からっ!?嬉しいです(TT) ﾌﾌﾌ…もう少しだけ焦らさせていただきます(´∀｀)(笑) 更新頑張りますね！！ (2018年2月21日 11時) (レス) id: 1b1d416676 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：爽歌。
| 作成日時：2018年2月9日 16時
