移植 ページ3
天使side
2016年7月
再び入院をしてから半年が経とうとしていた
僕はあれから毎日辛い抗がん剤治療に耐えながらリハビリに励んでいる
毎日リハビリをしているのもあって無事に歩けるようにもなったしお箸や文字を書く事だって問題なくできるようになっていた
今日もメンバーとリハビリを兼ねて中庭を散歩する
散歩が終わり病室に戻ると丁度先生が入ってきた
そして数日前に検査した血液中の癌について話し始めた
医「率直に申し上げますとがんは減っていません」
毎日、副作用と闘いながら抗がん剤に耐えているというのに良くなっていないなんて言われると正直やってる意味なんてあるのかな?って思ってしまった
翔「それって、天使が抗がん剤治療してる意味ってあるんですか?」
いつもそうだ心の中では思っていても口に出して言わない僕の心をメンバーが言ってくれる
舘「翔太!先生も考えてやってくれてるんだからそんな事言わないの!」
医「そこでなんですけど骨髄移植をするのはどうでしょうか?」
そう言って骨髄移植について詳しく話してくれた
僕に合う、ドナーが見つからないとできないし適合するとも限らないけどやってみる価値はあると思ったから「お願いします」と答えた
2016年12月
ドナーの登録をしてから半年がたった
あれからの生活はなにも変わっていない
僕に合うドナーも未だに現れない
また今日も良くなっていないと言われた
そして僕はメンバーの前で気持ちを伝えることにした
「正直、この治療をしててここ1年くらいは良い結果も聞いてないし
副作用が辛いだけで治療してる意味なんてあるのかなって思ってきた
SnowManに戻ることは諦めてないし戻りたいと思ってる
でもみんなは今年も新しいオリジナル曲も貰ってたし
僕の戻る場所ってあるのかなぁって思ったりもする」
深「なに言ってんのよ!俺らは早く戻ってきて欲しいし7人でデビューするって夢を叶える為に天使がいつ戻ってきても良いようにそれぞれみんな頑張ってるんだよ!」
照「確かに天使の治療はやったことないし見てるだけで辛そうなのにそれに耐えてる天使って凄いって思うことしかできないけどそれでも天使の帰りをみんなが待ってるんだからもうちょっと頑張ろう?」
「なんかみんなの言葉聞いてたらまだ頑張れる気がしてきた!ありがとう!」
楽しかった時を思い出すと病気なんかに負けてられないって思えた
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作者名:琥珀 | 作成日時:2019年12月4日 7時