家事、お引き受けいたします。【緑】

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私たちの作戦は、
4人でいる時間はしっかりカップルを演じる。


そして、その時間をなるべく短くする、
ということで落ち着いた。







阿｢2人遅いね？｣


｢そうですね…
迷うような道じゃなかったと思うんですけど。｣


阿｢あ、来た。｣







登場から早速、2人は手を繋いでこちらに走ってくる。


ごめーん！と言いながらも
全然反省の色は見えない。


まぁそんなのはいつものこと。







和｢太陽くんが寝坊してさ！｣


太｢和奏が起こしてくれなかったんだろ？｣


和｢私は起こしたもん！｣


太｢でもさーベッドの中
入ってきてくれなかったじゃん。｣


和｢ベッド入っちゃったら甘えてくるでしょ？｣


太｢確かに！もっと遅刻しちゃうな！｣







私たちは朝から何を聞かされているんだろうか。


会社の中でも相当だったけど、
プライベートは3倍くらいのウザさだ。







阿｢ほら、とりあえず行こうよ。｣


｢そうですね。｣


和｢はーい！｣


太｢チケット売り場あそこだ。｣








チケット売り場でも和奏たちは手を離さなかったし、
自分たちの番になると2人で受付へ行った。


その流れに乗って、私たちも受付には2人で行った。






阿｢大人2枚お願いします。｣


｢あ、お金。2500円ですね。｣


阿｢いいよ出さなくて。｣


｢いや、いいですよ。自分で買います。｣







そう言って財布を出そうとすると、
亮平さんが私の腕を掴んで止めた。







阿｢今日は俺ら、カップルだよ？
俺に払わせて？｣







亮平さんに掴まれた腕が
じんわりと温かくなった。

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