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「おはようございます」
桜の花びらがふわりと風に舞って、静かに地面に落ちる。
校門前に立つ先生達に挨拶しながら、一歩一歩、足を進める。
ここが、夢にまで見た"白雪高校"、か……
亮平は、無事にここに入学したのだろうか。
前世のことは覚えているけれど、都合よく住所なんかの情報は記憶から消えていて、探すことは出来なかった。
いや、ほんとは探そうと思えば探せたのかもしれないけれど、今の私を育ててくれてる渡辺家の存在への申し訳なさとか、前世の面影すらない私が今更会いに行ってどうなるんだろう、とか、というかそもそももう忘れられてたらとか、色々不安があって、なんとなく探すことは出来なかった。
ただ、亮平との思い出や、目標にしていたこの高校のことはハッキリと覚えていたから、当たり前のようにここに進学することを希望していた。
渡辺「A？おーい、何ぼーっとしてんだよ。」
「あ、ごめん。なんだか、感慨深くて……」
渡辺「？お前そんなに受験勉強しなくても余裕で受かったじゃん。何に浸ってんの？」
前世と比べて今世は頭がいいから、前世ほど受験勉強に熱心になることは無かった。
といっても、亮平から勉強のやり方を聞いていたのも大きかったかもしれない。
亡くなる前に勉強の習慣とかつけてたのもあるかも。
「ふふ、この高校に入るのはずっと、夢だったからね。
あ、翔太くん、新入生はあっち集合らしいから、私行くね！」
ずっとずっと、夢だった。
前世からの。長い長い夢。
亮平との目標……。
渡辺「おー。あ！気安く話しかけてくる男は全部無視しろよ！」
翔太くんのそんな声を背中に受け、私はまた歩き始めた。
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たぬ(プロフ) - るる様 ご指摘ありがとうございます！気付いておりませんでした、、外させて頂きました。教えて頂いてありがとうございます！ (2021年10月18日 20時) (
レス) id: dc32266bd7 (このIDを非表示/違反報告)
るる - オリ フラﾀﾄした方がいいかもです(><) (2021年10月18日 17時) (レス) id: 0fbeefd96e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たぬ | 作成日時：2021年10月17日 11時
