らくだい魔女たちの青春のヒトコマ、覗いていきませんか？【多人数合作】

+たった一言ですか？ ページ20

フウカside


「い、痛いってば！離してよっ」

　物凄い力であたしの腕を引っ張り、会場から連れ出すチトセ。

　何も言わず、こっちを睨むチトセの表情を見て、あたしは思わず後ずさり。



(お、怒ってるのバレバレなんだけど──っ)

　あたしは冷や汗を流しながら、チトセから目をそらした。

　な、なんか…いつもそうなんだよね。

　チトセは、キースが関わるといつも不機嫌になる。

　２人は多分、仲が良くないんだろうな………。


(だからって、あたしにキレるなーって思うんだケド)

　あたしは、チトセの目力に対抗して、睨み返してみる。

　しかしチトセは、さらりとこう言い返した。


「なんだよその変なカオ」

「へっ、変〜!?」

　何コイツ何コイツ何コイツっ！？

　む、ムカつくーっ！！


　あたしは思い切りムッカーッときてしまい、チトセに怒鳴り始めた。


「はっ！？ヒドくないレディーにたいして変なカオとかっ！」

「なぁーにがレディーだお子ちゃまの間違いじゃねぇの!?」

「お子ちゃまですってーっ!?マザコンに言われたくないわ!」

「今それ関係ないだろっ」


　大人気ない言い合いをした後、あたしとチトセは大きな溜め息をついた。


「…──で？なんで会場から連れ出すのよ」

　あたしが一番気になっていたことを言うと、チトセはこっちを睨みつけた。


「…ムカつく」

「はっ！？」

　チトセは、一言そう言い、その場から立ち去った。


「な、な…」


(何なのアイツ──っ！)

　あたしは唇をわなわなと震わせた。

　ムカつくって、それだけの理由──!?


　ヒドくない!?有り得ないでしょっ!?

　さ、さ、さ、さ─……最低っ！






「たった一言で終わらせんなバカチトセ───っっ！！」

+チクチクハート→←お礼ってゆーのは『直接』よりも『遠回し』の方が嬉しかったりする。

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