19ｰ1 オリオンの輝きが朽ちるまで【灰崎凌兵】 ページ43
失恋です
シリアスです
重たいです( *o* )
▽
「…おい！！A！どういうことだよ！！」
バン！と、大きな音がロッカールームに響くと共に、背中に鈍い痛みが走った。
背後のロッカーと灰崎との間で、私は不敵に口の端を上げてみせる。
「どういうこと、って何のこと？」
なんだなんだと、イナズマジャパンのメンバー達が続々と集ってくるが、灰崎の怒りに満ちた表情を前にして、彼らは私たちにとってただの背景に過ぎない。
「てめえ…！白を切るつもりか…！」
私の胸ぐらを掴む彼の手により一層力がこもる。
「いったいなあ…こんなかよわい女の子にも乱暴するつもり？灰崎くんって見かけ通りおっかないんだね」
「知らないとは言わせねえぞ…！」
「だから、何のこと？って聞いてるんだけど？」
「くっ、そ！！」
灰崎が頭上に拳を作って、私に向けるそれがゆっくりと振り落とされるのをじっと見つめていた。
「おい、灰崎。やめろ！」
その拳を制したのは稲森くんだった。
「優しいんだね、稲森くんは」
「女の子に暴力は良くないよ…」
太陽みたいな笑顔を向ける彼を見て、静かに苛立ちを覚えた。
別に私は、ここで殴られようが引っぱたかれようが、灰崎をも"排除"できるチャンスだと思ったのになあ。
稲森くんに止められて我に返ったのか、胸ぐらを掴まれる力がゆるめられた。
「稲森。よく聞いておけ。こいつはなあ…」
私に指をさし、彼は言う。
「チームの裏切り者だ」
ーー腕に刻まれた、青い
「鬼道をハメたのは、一星とAなんだろ？お前ら、グルなんだろ？」
「やっだなあ。あんな一匹狼くんとまとめないでくれる？私は私なりに、選手の力になれるようマネージャーとしての責務を果たしてるつもりだけど」
まあ、確かに、
灰崎くんの言うことはその通り。
よく気づいたね。
心の中で拍手を送る。
ドーピングの疑いを鬼道有人に被せようと、増強剤を外から調達したのは私。
それを鬼道くんのカバンに忍び込ませたのは一星くんだ。
腕を組み、背の高い灰崎を見上げる。
じっと睨みつけても尚、彼は怯まない。
「何が"選手の力になれるよう"だ。お前がいることが日本代表選手の勢力を落としてるんだ」
「もし私が仮に、灰崎の言う"裏切り者"だったら、どうなるの？」
ぐっと、灰崎は息を呑み、再び表情を強ばらせる。
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Setsuki.(プロフ) - 風丸の話の時に彗星ガールズの歌詞の一部があって感動しました！← (2019年3月28日 21時) (
レス) id: 77812d9344 (このIDを非表示/違反報告)
Zero - 彼方さん» 有難うございます(感涙)！ (2019年3月17日 10時) (レス) id: fec557507a (このIDを非表示/違反報告)
彼方(プロフ) - Zeroさん» リクエストありがとうございます！話数の関係でもしかしたら次の小説に移動しちゃいますがまたその都度更新させていただきますね(*´`) (2019年3月16日 19時) (レス) id: 35021d0064 (このIDを非表示/違反報告)
Zero - リクエストお願いします!!難しいと思いますけど､不動さんって書けますか?無理だったら全然良いです!! (2019年3月16日 15時) (レス) id: fec557507a (このIDを非表示/違反報告)
彼方(プロフ) - 妄想乙娘さん» 全て読んでいただけたんですね！(；＿；)とても嬉しいです！これからも頑張ります！ありがとうございます(〃´-`〃) (2019年3月12日 21時) (レス) id: 35021d0064 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼方 | 作成日時：2019年3月4日 8時
