欲深いのは悪魔か人間か ９

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「あーデビデビ・・・では！音楽祭のおさらいです！！
　１年生全６組、出し物は自由、約２０分の舞台
　観客は声出しＯＫだよ！
　審査員が各６点の持ち点で厳しーーく評価してくれるぞ！！
　では、演目１番！Ａ組・・・始まります！！」

「やだぁ、あの子たち最後じゃない」

「問題児とやらか、然り」

「出番が楽しみ・・・Aを間近で見れるのはレアだしのぉ〜コンコン」

「まあ学生の可愛らしき音遊戯じゃ
　あたたかい目で見てやろうではないか・・・」



舞台の幕が上がり、息を呑む。


”逸話”
騙され位(くらい)を追われたひとりの王子が、精霊の国で心を得る
小心で驕りなく、小さくか弱気王子
そんな彼に精霊たちは語りかける
よくお聞き、一番上へ上るためには”もっともっと・・・強欲たれ”っと

Ａ組朗読劇〜妖駆伝〜



「こりゃあ・・・」
「すっごい盛り上がり！！」
「開幕早々、ブン殴りって感じっ確かにスゴかったけど・・・」
「ん〜・・・ちょっとやばいかも・・・虐殺リリスルートじゃあなぁ・・・」
「暴君なリリスも美しいし全然有りだけどさ・・・練習したし・・・」

「すぅう〜〜ごぉお〜〜い！！ね！姉さん！！」

「イルマくん！！起きたの！？」

「うん！あまりの迫力で！！すごいね！！
　他のクラスの皆もそれぞれ考えて、たくさん練習して
　発表して皆で盛り上がって・・・すごいねって想いを伝えあって・・・
　音楽祭って・・・楽しいねぇ！！」

「「「うん！！」」」

「しかし！優勝するのは私たちですよ！」
「フフフ、わくわくしてきましたな！」
「相手が強くないと燃えないしねっ」
「でもさ、やっぱり不安は残るよね・・・」

「姉さん！僕ね！！全員(・・)で舞台に立ちたいって野望、諦めてないんです！！」

「うんうん！一生懸命練習した」
「そうそう！俺らが真面目に毎日練習した」
「完ペキなダンスだからこそ・・・」
「刺激(ｽﾊﾟｲｽ)が欲しい！」
「音魔に挑発されて終わりではあるまい？」

『リハーサルもなしに、本番で合わせろと？』

「プルソンくんも来るし・・・姉さんなら大丈夫だよね！！全員で最高の音楽祭にしよう！！」

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