欲深いのは悪魔か人間か７ (ページ33)

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「申し訳ございませんでしたぁ！！
　あッチとしたことが！居心地のいい日々にすっかりと、特訓のことを忘れていました！！
　サリバン様の御令孫だとは存じておらず・・・サリバン様をお慕いしていますが恨むだなんてとんでもございません！！」

全力で暴れるバチコを地面に降ろすと、陳謝する。

『へぇ～・・・理事長が好きだから、孫の入間が妬ましくて、下僕扱いしてたって？』

Aがしゃがみ低い声で問う。

「い、いえ！？そうではなく・・・ロビン(あほ)からは王の教室(ロイヤルワン)の生徒を鍛える講師役としか聞いてな・・・」

『講師(・・)として呼ばれた自覚はあったんですね？』

口を開けば墓穴ばかり掘るバチコ。
Aの指摘に顔色が青から白く変色し始める。

「姉さん待って下さい！！師匠の身の回りの世話、買い物が特訓だったんです！！」

「あんなん特訓なわけねーだろ！！パシリだ・・・ぁ」

庇うようにキリリと言う入間にバチコが全力で反論し自身の口を押える。

「待って！！待ってください！！意図的な悪意ではなく！！」

静かに携帯のボタンを押すAに飛びつくバチコ。

「珍しいですね、お前からの電話は」

電話機から聞こえたオペラの声にバチコは終わったと項垂れる。

『今すぐ来て』

場所だけ告げ、一方的に電話を切る。

「サリバン様のお茶の準備があり、A様遅くなり申し訳ございません」

電話を切って６秒も経っていないのに、遅くなったとAに謝罪するオペラ。
バチコはガチの孫だと再認識し、死刑囚のように震える。