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「ああ、あんなに取ったら運ぶのが困難であろうに・・・」
『ねえ、あの椅子は座っても問題ない？』
「ええ、休憩用に置かれている椅子です」
『座ってるから、飲み物取ってきて』
「かしこまりました！」
親戚の少女を心配するアスモデウスを送り出すA。
「わっ、おいっ、アスモデウス様！！
珍しい！ご子息もご一緒とは・・・一緒に居た美しいご令嬢は一体・・・」
「あっ挨拶してもいいかな？確かに初めて拝見する方だ・・・」
「恐れ多いけど・・・気になる」
「どいて！」
令息達を押しのけ、カツカツと一人の令嬢がアスモデウスの前に出る。
「はじめまして！アスモデウス・アリス様！」
「初めまして」
一瞬嫌な顔をしかけたアスモデウスだったが、Aが視界に入り背筋を正す。
「わたくしウバル・ルルウと申します！
アリス様のお噂はかねがね！
お目にかかれて幸栄ですわ！
遊園地でもご活躍なされたとか！！」
「はぁ・・・」
ルルウの圧にアスモデウスが引く。
「ちょっと！！飲み物！！」
「あっ、はい！」
「あの〜ぜひ私たちとそのっ・・・向こうでお話を・・・」
『アリス、飲み物一つ取ってこれないの？』
「申し訳ない、喉が渇いたと言っていたのに・・・挨拶よりも優先すべきだったな」
Aの意図にアスモデウスが安堵したように、親し気に接する。
「A様！！こちらをどうぞ！」
「アリス兄様！A様を一人にするなんて失格です！」
『ビオレ、リリーありがとう』
Aが飲み物を受け取ると嬉しそうに２人が笑う。
「Aとアスモデウス・・・奇遇だな」
アメリがソワソワと周囲をみる。
『アメリ、入間は来てないと思う』
「そ、そうか・・・しかしA、見違えたぞ！」
「一旦、移動致しましょう」
アスモデウスが周囲の視線からAを庇う様に、提案する。
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作者名：E | 作成日時：2024年2月8日 18時
