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「あ、く・・・ケロリさん、おは・・・」

ナチュラルにボケる入間にケロリが慌てる。

「いっ、いっておきますが!
 私はあなたの”目立ち癖”には負けません!
 ライブでは助かりましたが、私の正体をバラしたら・・・
 ただじゃおきませんので!
 ・・・ので・・・あのっ、そのっ、どうぞ・・・よろしく・・・」

赤面するケロリに入間もつられて赤くなり頷く。

「昨日のくろむちゃんのライブ、謎の3人組!サイコーだったな!」

「かわいかったねー」

「拙者黒髪推し!」

「「「A様チケットありがとうございます!!」」」

Aの存在に気づいたクラスメイト達が、一斉に押し寄せ、感想を述べ始める。

『いや、私は売っただけで配布した訳じゃないし・・・寄るな』

迷惑そうに距離をとるA。

「はぁ!?(私の)チケットを売ったですって!?」

ケロリがキッと睨みながらAに掴みかかる。

『知り合いから多く譲られたから、欲しい人に言い値で売っただけだよ?』

平然と言いのけるA。

「昨日は聞けなかったけど、どう?最高にかわいかったでしょ!!」

注目が集まり、ケロリが小声で問い詰める。

『お金を払って悪魔の巣窟(会場)に行く心理がさっぱり理解できなかった』

「嘘でしょ!?会場に来たのに??嘘よね!!」

激高するケロリ。

『・・・くろむ信者だからって、無理な布教はよくないよ?』

Aのらしくない物言いに、クラスメイトが完全に注視している事実を悟るケロリ。

「・・・だって、くろむちゃんだよ?なんで可愛さが理解できないの??」

味方につけようと、演技を始めた。

『かわいいからって何なの?』

不思議そうに首を傾げるA。
何を言っても無駄だとケロリは悟る。

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作者名:E | 作成日時:2024年1月28日 17時

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