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「名前は？」
「アザゼル・アメリです」
医務室に着くと、モモノキとカルエゴが待機していた。
モモノキの質問にアメリが即答する。
「学年は？」
「２年・・・」
「自分が生徒会長だったことは覚えてる？」
「はい。以前の自分のことは大体・・・その・・・少々粗暴・・・でした」
『会長だし、そんなモノなんじゃないの？』
「そうでしょうか？粗暴な私がお嫌で避けていたのではないのですか？？」
アメリがAを見上げ、珍しく困惑の表情をするA。
そんなAに誤解をしたのか、アメリが問い詰めるように訊く。
『・・・いや、本当になんなんですか？？私は全員、等しく嫌いです』
「姉さん！！」
Aが嫌そうに言うと、アメリの目からホロホロと涙が零れる。
入間が咄嗟に叱るように言い、アメリにハンカチを差し出す。
「き・・らい・・・そうです、よね・・・入間さん、ありがとうございます」
「記憶は、しっかりしてる
精神面への魔術とみて、まず間違いないわね
謎の煙を浴びたって言ってたけど
乙女モードになる魔術なんて初見よ」
モモノキが重い溜息を吐く。
「解くのは難しいんですか？」
「魔術はすごく、こんがらがってるのよ
素人が編んだセーターみたい
ムリヤリほどくのは無理だけど・・・
術自体は簡単なものだから、時間が経てば元に戻るはずよ
とにかく、経過を見ていくしかないわね」
「それと、A
・・・貴様に突き放され、死にそうだ」
入間の問いにモモノキが説明をし、カルエゴがアメリを指さす。
『知りません』
「厄介だから、貴様が面倒を見ろ
『・・・ッ、！！』
陰湿な笑みを浮かべるカルエゴ。
反論しようとしたAの口をザガン達が慌てて塞ぐ。
『触れるな、群れるなッ！・・・鬱陶しい！！』
Aが抵抗し、殺意剥き出しで怒鳴る。
「ね、姉さん、僕からもお願・・・」
「たかが、ごっこ遊びだろう？そうムキになるな」
入間が葛藤しながら言い、カルエゴが愉しそうに告げる。
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作者名：E | 作成日時：2024年1月28日 17時
