・ ページ18
「よしっ、130秒キープ!明日から見廻り参加だ!!」
「はい!!姉さん、僕・・・」
ザガンに褒められ、嬉しそうに振り向いた入間が固まる。
「イルマ、貴様はAの幻覚が見えとるようだが、数日前から不参加だ」
ザガンが溜息と共に現実を伝える。
ガクリと項垂れるように肩を落とす入間。
―食堂―
『今日のオススメで!』
「A様、私これが気になってて・・・」
「私も食べてみたいメニューが!」
『注文すれば?』
「お前達無礼であるぞ!自分の位階にあったメニューから選ぶべきだ」
『食材余るんだしいいでしょ?アリスは厳しすぎだよ?』
「Aが良いなら、いいんです。感謝して崇めてから食せよッ!」
「「「A様好きです」」」
「・・・うっ、うっ・・・ふっ・・・」
悪魔に囲まれ、静かに食事をするA。
入間は本日も豆1粒を噛み締め、涙を流す。
「やっぱり、これはキツいのか・・・」
「背筋は伸びてるけどな・・・あとはAの環境と比較して落ち込んでる可能性もあるな」
キマリスとグシオンが話す。
「空腹が気になるなら、これでもやっていろ」
「これは?」
ザガンの差し出した、鍵穴のたくさんついた箱に入間は首を傾げる。
「魔力回路パズル
魔力を意図みたいにイメージして、鍵穴に通して開ける
魔力調整の練習具だ」
「い・・・いめぇ、じ?」
説明を聞き、入間は力むが鍵はあかない。
「「うわ〜へたくそ〜」」
ザガンとキマリスが呆れる。
「それ、やるから練習しろ」
「あれぇ、先輩やっさし〜」
「イエッサ!」
「おい、キッシュ・・・先輩って呼ぶなって何回言えば分かる!?
「え〜先に生徒会入ってるんだからジョニーさんの方が”先輩”ですよ〜」
「俺が留年したみてーじゃねーか!やめろや!!」
「語気強っ、ハハハハ」
24人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:E | 作成日時:2024年1月28日 17時