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―昼―

「本日は赤月、悪魔たるもの暴食は避け
 精神統一、持して腹底の欲を見つめる」

皿に一粒の豆しかなく、困惑する入間。

「今日はそれだけだ」

「ひっ、うっ、うぐっ・・・」

ザガンの言葉に入間が泣く。

「一番効いてるな」
「泣いてる」

『・・・。』

「そんな警戒しなくても、変んな豆じゃないわよ?不安なら交換する??」

スモークがAに問いかける。

「ね、姉さん・・・嫌いなら僕がッ!」

「ダメだ!」

入間の目が輝き、アメリが阻止する。

「本当だったんですね、大丈夫ですか?」

『うん、余ったら持って帰るから』

「いえ、指示通りに食材減らしたので大丈夫です・・・半信半疑でしたが・・」

『また、指示するから』

「はい!その時はメニューを豪華にしますね!入間君頑張りなッ!」

「はい」

厨房の職員に励まされ、入間が泣きながら頷く。

「まったく情けない・・・初日でこの様では、先が思いやられるな、姿勢」

ザガンが入間の背を叩く。

「すみません・・・
 やっぱり皆さんは凄いですね
 全然 疲れた様子がなくて・・・」

「いいかイルマ・・・我々生徒会は生徒の模範
 疲れていても腑抜けた姿など・・・見せてはならない」

入間の称賛に、アメリが当然だと席を立ち、生徒を蹴り気絶させる。
Aがパチンと指を鳴らし、倒れた生徒に縄が絡む

「ありがとう・・・今日見廻る予定だった”悪周期”の生徒だ
 こっちの生徒を喰おうとしていた」

「すごい!」

「イルマ・・・なにもすごくない
 私は生徒会長だぞ
 凄いのはお前の姉であるAの方だろう」

『見学であって入団はしてないですが・・・いや、まあ・・・機会があれば』

Aが嫌そうに上級生の質問を受け流す。

「媚びない姿勢が上級生に人気だ」

アメリがイルマに内緒話のように教える。

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作者名:E | 作成日時:2024年1月28日 17時

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