欲深いのは悪魔か人間か４ (ページ12)

今日:17 hit、昨日:139 hit、合計:16,910 hit

・ページ12

「・・・覚悟はきまっているのだな」

アメリが安堵したように笑みを見せる。

「光栄に思うがいい・・・いくら希望を出しても、この活動に参加できる者は限られている
　貴様の性根を叩き直してやろう、イルマ

　そういう訳だから、これを機に体験でも仮でも良い・・・Aも共に活動してくれないか？
　授業後の用事に口出しもしないし、こちらの行事に強制参加させるつもりもない
　入間を預けるのは不安だろうし、どうだ？」

「会長・・・粘るな」
「会長・・・楽しそう」

Aが即答せずに、しばし思案する。

『見学(・・)というカタチで、私の気が向いたら改めてでも良ければ』

「フッ・・・まだ首を縦に振らぬか・・・いいだろう」

アメリが面白そうに笑みを浮かべ、受入れる。

「ようこそ、我が生徒会へ」

差し出されたアメリの手に、Aが渋々握手をする。

『私は寮に住まないですよ？』

「見学のうちから強制はせん・・・入間には寮に入ってもらい強制参加してもらうがなッ！」

「え！？」

『自分で選択したんでしょう？』

入間が驚き、Aが呆れたように溜息を吐く。

「あの誘惑をキッパリ断れる悪魔はそういない、偉いぞ！」
「そうそう、名簿に名が乗るだけで師団室来ないなら、普通提案を受け入れるよ」

「ええ！？・・・でも、ズルはしたくないといいますか」

ザガンとキマリスに褒められ、入間が照れる。

「なあ、本当にさっきのは・・・その、Aの趣味ではないのだな？」

アメリが声を潜め、言いにくそうに訊く。

『ないです・・・どちらかというと、こっちのが面白いですよ？』

Aが思い出した様に、アメリへ壁ドンをしかける。

「なっ・・・私を揶揄うなッ！！」

ボフンと赤くなりアメリが叫ぶ。