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「カッ、カルエゴ先生！！」
一人の女子生徒が意を決し呼びかける。
「あ”あ”？」
殺意に満ちた目で振り返るカルエゴ。
固まったように倒れる女子生徒。
『・・・エイコ？』
「知り合いか？」
Aが支え、首を傾げながら追従していた生徒に渡す。
ドスのきいたカルエゴの声に他生徒は短い悲鳴を上げる。
『真面目な働き手ですが、挑発なんて珍しい？』
「は？」
『え？ケルベロス出てますよ？』
「・・・。」
Aが不思議そうに首を傾げ、医務室へと指示をすると全員が走る。
カルエゴが驚いたように、髪を掻き揚げ溜息を吐く。
『悪周期ですか？悪魔は大変ですね？』
「貴様も・・・いや、お前はないのか？」
いつも通り揶揄うAに、怠そうに歩き出すカルエゴ。
『悪周期とやらが存在するなら毎日そうなってると思いません？シチロウからです』
「・・・それは大変だな」
Aの差し出す瓶を奪うように、一気に飲み干すカルエゴ。
『・・・嘘だったらどうするんですか？』
「どうせ、何も効かん」
不機嫌全開だったカルエゴが、少しずつ冷静さを取り戻す。
Aは不思議そうに観察していた。
『実はライム先生からもらった、とある薬にすり替えて・・・』
「・・・そうか」
不意に手首を掴まれ、空き教室へ押し込められる。
「どうした？」
笑みを浮かべ見下ろすカルエゴ。
ガチャリと鍵をかける音が大きく響く。
「
普段の怒鳴る姿とは異なり、静かに淡々と話す声、ヒンヤリと冷たい手がAの頬に添えられ
無意識に一歩下がる。
「少々舐めすぎではないか？いくらアホ理事長の孫だからと・・・調子に乗り過ぎだガキ」
『本当に嫌いです、使い魔になった状態なら踏み潰せそうだったのに』
「入間が居なくて残念だったな」
コツリと距離を詰めるカルエゴを、睨むように見上げるA。
「シチロウを何故、巻き込んだ？」
細工した召喚シールをAのポケットから奪い、カルエゴが問う。
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作者名：E | 作成日時：2024年1月24日 19時
