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「あべるはぅけ
たるとぅだり・・・つれざざ」
挨拶文など用意していなかった入間はポスターの裏にあった紙を読み上げた。
静寂からの歓声に困惑する。
「ちょっと君！！だめじゃないか『禁忌呪文』なんて唱えたら！」
教師陣に注意をされ入間は首を傾げる。
「禁忌呪文は噛んだり読み間違えただけで四肢が爆散するんだぞ！！常識だろ！！」
「そっそんなっ・・・危険なものとは、僕・・・」
青褪め震える入間。
「本当に危険でクレイジーで・・・最ッ高に楽しかったよ！！」
「あれ唱えるのはよほどの
「いやー将来有望だ！」
「爆散も見たかったけどねー」
盛り上がる教師陣と会場に、入間は唖然とする。
「成功して良かったです
因みにさっきの呪文、成功すると何が？」
「成功したら、その日１日転ばなくなる」
「しょっしょぼい！！」
ダリの解説に入間はつっこむ。
元気でいいねーと楽しそうに更に笑われた。
〈閉会〉
「Aちゃんとは違った意味で面白いね、キミ！」
項垂れる入間の肩を叩き、ダリが立ち去る。
「貴様、いくら理事長の身内だからと携帯を出したり私語で場を乱したり・・・」
怖そうな教師にAが説教をされており入間が固まる。
『オペラの印刷妨害にいって配布を阻止しなきゃいけないので、後にしてもらえます？
そもそも理事長の奇行を阻止してくれてれば、面倒事にならなかったのに・・・』
「Aちゃん、カルエゴ先生に噛みついてる〜」
「有望ですね〜」
「今年は有望おおいな」
呑気な教師陣の言葉を聞き流し、Aの傍は目立つから避けようと決意して会場を後にする。
『そもそも目隠しして試験会場につれてこられた入学意思のない生徒を受け入れる学校が間違っているんです！』
「貴様の一族は奇行をせんと気が済まんのかッ！
あの日は騒然としていたし他受験生にも迷惑が及んだ事だろう、動揺して落ちたモノからは今も恨まれているだろうな？」
『ししょー輩に絡まれたから、助けてー』
陰湿な教師に飽きたAは再び携帯で、今度はビデオ通話に切り替える。
「おや、カルエゴ君。久しぶりですね？」
嫌そうな表情で終話ボタンを押される。
無言でその場を立ち去るカルエゴ、荒々しくドアを閉める音が響く。
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作者名：E | 作成日時：2024年1月11日 21時
