欲深いのは悪魔か人間か１ (ページ6)

今日:122 hit、昨日:499 hit、合計:63,559 hit

・ページ6

〈えー、新入生代表アスモデウス君に代わりまして特待生入間君登壇してください〉

孫バカ？という周囲の関心が自分から新入生に移った事に安堵していた入間の心臓が止まる
カメラを構え、親指を立てるサリバンと目が合う。

初孫の嬉しさでテンションおかしくなってるのかな・・・

入間は静かに頭を抱える。

「え？入間？さっきの？」
「孫ならAちゃんがアスモデウスと同じく首席だろ？」
「そのAちゃんを超える存在なのか？」

周囲が困惑し、好奇の声を上げ始める。

〈入間くん！檀上へ！！〉

「うっはいっ！」

致し方ないと覚悟を決め、舞台へと歩く
Aを見つけるが視線を逸らされ、サリバンには首を左右に振られ項垂れる。

「貴様ッ謀ったな！」

『あ”？私以外なら誰でもいいって言ったけど、入間を指名してないし・・・お前を指名した訳でもないな？』

席に戻ったアスモデウスが何故かAにキレ、Aも挑戦的に返していた。
いつまでも登壇しない入間より、首席同士の言い合いに周囲の関心が移る。

『そんなに挨拶がしたいなら、理事長に場を作らせようか？入間の次に上がるがいいさ』

「どこまでも愚弄しおって・・・」

小馬鹿にするAに、アスモデウスが怒りに震える。

『取り合えず座りなよ、入間の栄誉ある初舞台なんだ』

立ち尽くすアスモデウスを更に煽るA。

「「「この観衆、首席の争いを前に微動だにしないぜ！」」」

周囲の関心が檀上へ移り、アスモデウスが我に返って着席する。