・ ページ50
『んっ・・・』
「え、ちょっ・・・何を・・」
理事長室に集合して帰ろうとサリバンに言われ、入間が目にしたのは
ベットに居る誰かに覆いかぶさるような、見慣れた赤い髪と尻尾。
「おや、入間様どこにいらしたんです？」
ペロリと唇を舐め、艶を帯びたオペラ。
性別不明なのもあり、ドキリと胸が高鳴り赤くなる。
『駄猫が、重いッ！』
気怠そうに、厭そうに唇を拭きながらAが起き上がり入間と視線が合う。
「姉さん！！目が覚めたんですね！！・・・オペラさんと一体・・」
青褪めながら入間が困惑したように問う。
「A様も悪い事をされたので、仕置きです」
『無意識だって言ってんのに、こんの悪魔めッ！』
「何を今さら」
甘やかな雰囲気など微塵もなく、いつも通りの二人。
だが、２人の口から最近嗅いだ甘い香りが漂い入間の喉がなる。
「え？どういう状況？っていうか入間君どこに居たのさ！？僕、校内を探し回ったんだよ？？」
「サリバン様を振り回すとは・・・入間様にもお仕置きが必要でしょうか？」
サリバンが不思議そうに首を傾げる。
ズイッとオペラの顔が近づき、反射的に入間は後退する。
「えっと・・・」
「そうだ、Aちゃんのツバキ？屋敷の庭に植えたから毎日でも食べれるよ！」
困惑する入間へ、サリバンが嬉しそうに詰んだ椿を差し出す。
「摘み取った花は菓子らしいので食べてみては？
落下した花は違う性質があるようなので、落ちた花は食べちゃダメですよ？」
「あ、本当だ！凄い美味しいです」
『カロリーとか、成分を深く考えてないから食べ過ぎには注意してね？』
「はい！かろりー？成分？？」
入間の言葉に３人が不思議そうに首を傾げる。
『料理したことないの？』
「サバイバル料理なら経験あるんですけど・・・」
「入間君、君は何も考えず好きなだけ食べなさい、おじいちゃんが全て許す！」
「たくさん、美味しいご飯、作りますね」
サリバンが涙を流しながら入間の肩を掴み、オペラが使命感に溢れるように入間の肩を掴む。
『今は痩せてる状態だし、好きに食べて標準になってから考えればいいと思う』
「はいっ！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 86人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：E | 作成日時：2024年1月11日 21時
