欲深いのは悪魔か人間か１ (ページ48)

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「姉さん大丈夫かなぁ・・・結局、授業に戻らなかったし・・・まだ、寝てるのかな？
　姉さんのおかげで怪我人も出なかったし、ガラスとか危険な物は綺麗に分別処理されてて・・・本当に優しいのに、そういえば裏・・・落ちる瞬間が確か不吉で首が落ちるとか・・・」

Aが楽しそうに首を跳ねる姿が容易に想像でき、入間はゾッとする。

「でも、怖い以上になんというか・・・」

花を握りつぶし、喉が嚥下する姿が煽情的？なんか、えろっかった・・・って僕は何を・・

「ふいっ入間君」

肩を叩かれ飛び上がるように驚く入間。

「あ、スージー先生・・・」

「入間君の咲かせたピンクの花は本当に綺麗で素敵です。
　校舎破壊の罰として植物塔修理のお手伝いだけだったのに、花見客のゴミ掃除まで率先して手伝って下さりありがとうございます。
　噂とは違い、優しくて良い子ですね！
　もう充分綺麗になったので帰っていいですよ、ゴミは私が棄てときます」

ポンポンと入間の頭を撫でるスージー。

「はい、今日は本当にすいませんでした、宜しくお願いします！・・・一つだけ訂正させてください」

「ふいっ？」

「今日の行いは姉さんに褒めてもらいたくてって、不純な動機もあって良い子ではないんです」

「・・・たくさん褒めてもらえると良いですね、ちゃんと姉弟で優しい所が似ていますよ」

バツが悪そうな入間に、スージーが優しく笑う。

「本当ですか！？姉さんに近付けてますか！？」

「ふ、ふいっ・・・そろそろAさんも目を覚ます頃では？」

「そうですね！」

嬉しそうに扉を閉めて駆け出す入間。

「入間君の優しい花も美しくて好きですが、Aさんの紅く魅惑的な香りが漂う花も素敵だったのに、”Aちゃんの花は魔力が尽きて枯らすのはもたいないし・・・ヨシ！僕の家の庭に植えよう！オペラ・・・”って、理事長だからって理不尽すぎません！？
　私だって、もっと愛でたかったのにぃ！！」

「だって僕の孫だもん♡」

「り、理事長！？今の聞いてました・・・よね？」

背後から聞こえた声にスージーがビクリとなる。

「ごめんねぇ、Aちゃん一人暮らしで寂しくて」

ホロリと泣きまねをするサリバンにスージーが慌てる。