・ ページ12
「お早うございます入間様！！」
「おっ、はよう・・・アスモデウス君・・・」
満面の笑みで跪くアスモデウスに入間は困惑してAを見る。
『立派な舎弟ができて良かったね、じゃ！』
立ち去ろうとするAの服の裾を反射的に入間は掴む。
「入間様どうぞ”アズ”とお呼びください！
あっ、お鞄お持ちします！」
「とっ、とりあえず立とうか！鞄は自分で持つよ！」
「そうですか・・・A様もお早うございます」
残念そうに立ち上がり、Aへ一礼するアスモデウス。
『気安く呼ぶなとは言ったが、そういう意味じゃなく・・・私と関わるな』
「そうは言っても、入間様が共にある事を望まれておるのだから仕方あるまい？」
心底嫌そうな表情のAに、アスモデウスは不思議そうに首を傾げる。
「
「すげー」
「さっきAって、もう一人の首席だよな？」
「美男美女とかっくっそー」
「昨日のジャーマンスープレックス見事だったな」
ざわざわと周囲の騒音にAが舌打ちをする。
入間は注目され俯く。
「燃やして静かにいたしましょうか？」
アスモデウスが入間に問いかける。
「もや・・・待って！大丈夫だから」
『入間いい加減放してくれる？』
裾を握り締める入間にAが厭そうに言う。
「入間様、エスコートでしたら私めが！」
アスモデウスが嬉しそうに待機する。
「え、えっと・・・」
Aが無言で入間の手首を掴み、アスモデウスの腕に誘導する。
ついでに耳障りな観衆を竜巻を起こし吹き飛ばす。
「A様、入間様はご不安なようですし、落ち着かれるまで御同行願えませんか？」
アスモデウスが礼儀正しく願い出る。
『気持ち悪いから普通でいい、様付けは気持ち悪い』
「アズ君、僕たち同級生なんだし普通にしてほしいなぁ〜
あと、エスコートは大丈夫だから」
入間がそっとアスモデウスから離れ、Aに寄る。
『入間、私は君の保護者になった記憶はないよ？』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 87人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：E | 作成日時：2024年1月11日 21時
