美しくなりたい全ての女の子へ 【ツイステ】

第41話 ページ43

キーンコーンカーンコーン


朝を告げるチャイムが鳴った。

もうそろそろホームルームが始まるだろう時だというのに、教室内は騒がしかった。




『あ、ジェイド君、おはよう。』


ジェイド「…！」



挨拶をするとジェイド君は驚いた顔でこちらを見た。



『ちょっと、ジェイド君？』


ジェイド「えっ？ああ、すみません。」



はっと我に返ったようにしてわざとらしく咳払いをする。



ジェイド「Aさん……その……もしかして…」



『ふふ、気づいた？メイクしてみたの。

どう？似合う？』



ジェイド「はい……可愛……らしいです。」



『あははっ、ジェイド君顔赤い。』



ジェイド「あんまりからかわないで下さい！」



今日は始めてメイクをして登校してみた。

やはり、メイクひとつで顔の印象はだいぶ変わるらしい。

視線を痛いほど感じる。




ジェイド「……。」




しかし、当のジェイド君はさっきから全然目を合わせてくれない。



『……？』




顔を覗き込めばナチュラルに逸らされる。




『ジェイド君、怒ってる？』


ジェイド「えっ、何でそうなったのです？」


『だってさっきから全然目合わない…。』


ジェイド「や、そ、それは…」


『それは？』


ジェイド「その……」


『？』



やはり口を濁らせるジェイド君。



((ガラッ))


先生「ほら、座れー、ホームルーム始めるぞ！」




しかしそこで教室に先生の声が響いた。




ジェイド「あ……残念、もう時間ですね。ではまた後ほど。」


『えっ』



ジェイド君はスタスタと自分の席に戻った。


なんか上手く逃げられた気がする…。

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