美しくなりたい全ての女の子へ 【ツイステ】

第21話 ページ23

少し、声が震えた。

反応が怖かった。でも、言った。


私の勉強の努力を1番わかってくれたのはアズール君だったから、少し話してみたくなってしまった。



アズール「……そうなんですか。」



驚いた顔をしていた。



『はは……やっぱり変？、こんな私が急に…』


アズール「どうしてです？」


『え？』



アズール君は自分のメガネをクイとかけ直す。




アズール「貴方は貴方の理想に近づくための努力をしているのでしょう？それの何処が変なんです。

驚きはしましたが……素敵な事だと思いますよ。」




びっくりして、あんぐりと口を開けたまま何度か瞬きを繰り返した。



アズール「……なんですか、そのアホズラは。」


『……ごめん。そんな風に言ってくれると思わなくて……。びっくりした。』



アズール「まあ僕も、変わりたいと願い焦がれた時期くらいありますから、気持ちは分からなくありません。」



『アズール君も………そっか。』




完璧に見えるアズール君にもそんな時期があったのだと、意外を感じつつも親近感を覚える。



アズール「貴方がどこまで努力出来るか知りませんが……、まぁ少しくらい期待して置いてあげますよ。」



『うん……頑張るね。』



アズール「……なんですか、妙に素直ですね。」



『ふふ……ありがとうアズール君！』



アズール「？……は、はぁ。」





アズール君は私を不信に満ちた目で見つつ、図書室を後にした。



私は再びペンを握る。






"貴方は貴方の理想に近づくための努力をしているのでしょう？"






『理想…』





私はあんな風になりたいって思った。




その為の努力。犠牲。






アズール君は、理想のためにどんな努力をしてきたんだろう。





『もっと綺麗になれたらアズール君、びっくりするかな。』




嫌味なんてもう言えないくらい、美しくなったら…。




『はっ、ダメだ、勉強しなきゃ。』




私は焦ってペンを走らせた。

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