僕の羽は黒く染まっている。《宮舘

Story…31 ページ31

ー阿部 Side



いつもの場所で会う約束をした。


そして。




宮舘
『ごめん。少し遅れちゃって。』



阿部
『舘さん…？』


宮舘
『どうかした、、？』





…一目でわかる。


今まで必死に守ってきたものが崩れ始め

本来の舘さんに戻ろうとしていることに気づく。





阿部
『…お別れするつもりなの？』


宮舘
『…あぁ。』



阿部
『本当にこのままでいいって思ってる、、？

絶対違うよ…っ。』




宮舘
『…なんで阿部が泣くんだよ。』




俺達がしてきたことは


許されることじゃないってわかってるし


どう言われても文句を言うつもりはない。




でも…誰がなんと言おうと、救ってきた命はあるから。





阿部
『…大事な友達だから、泣く。』



宮舘
『……。』




阿部
『俺は…、出会った時からずっと
舘さんには幸せになって欲しいって思ってるよ。

…泣くより、笑ってる方がいいから。』



宮舘
『…ありがとう。』




阿部
『…っ。』



宮舘
『…俺も阿部には幸せになって欲しい。』




阿部
『…！！』




この時感じた違和感に

もっと早く気づくべきだったんだ。




薄れゆく意識の中、最後に見えたのは…

…舘さんの寂しそうな後ろ姿。

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