縁 -a quirk of fate- 《目黒 (ページ9)

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Story…9 ページ9

駅まで送ってもらって

コンビニでも寄ろうかなと思ったその時。

ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ…

『ん…？』

相手はさっき別れたばかりの彼だった。

ﾋﾟｯ

『もしもし？』

目黒
『あ、ごめん。

聞き忘れたことがあってさ。』

『うん。なに？』

目黒
『誕生日ってもう終わった？』

『誕生日…？いや、来月だけど。』

目黒
『…了解。それだけ。

おやすみ。』

『おやすみ…』

ﾋﾟｯ…

『…え、そういうこと？展開早すぎない…？』

ふらふらしている私を引っ張るように

どんどん異常な早さで縮まっていく心の距離。

宮舘
『…Aっ、、』

『涼太…？』

宮舘
『…誰かと電話中だった？』

『あ、うん。

…どうしたの？そんな急いで。』

いつも冷静で取り出すことなどないのに

額に汗をかき、息は乱れている。

宮舘
『……っ。』

『…！！』

…私をキツく抱きしめるその手は震えていた。

『ねぇ…何かあったの、、？』

宮舘
『…俺のそばを離れないで。』

『え…』

宮舘
『…

お願いだからっ…。』

見たことがない涼太の姿に戸惑いながら

ただただ…腕の中から動けなくて。