妖物語〈ars KJ∞〉－３－ (ページ22)

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雅紀・過去・ページ22

～10年前～

今日父ちゃんが男の子をお土産にもって帰ってきた

その子はこれから俺と一緒に住むんだって

名前は大倉忠義くん

なかなか目をさまさない

死・・・

忠「んん・・・」

あっ生きてる

雅「父ちゃん起きた！！」

雅信「本当か！？」

忠義くんは目を真ん丸にして驚いてる

誰お前らって顔してる

雅信「そんな警戒するな、お前はこれからここで住むんだぞ？」

忠義くんの頭には？が沢山浮かんでた

えっ、父ちゃん言ってなかったの？

てきとーだなぁ・・・

忠義くんは帰るって言い出した

でも、父ちゃんはどうせ、また酷い目に会うだけだって

なんの話だろ？

でも、俺でもわかる。

忠義くんは今まで決して幸せだったわけぢゃないんだって

―――――――――――――――――――――

�・一週間後�・

忠義くんのいる生活には未だに慣れない

もともと俺人見知りだし・・・

今は庭で二人なんだけど・・・

忠「・・・」

雅「・・・」

き、気まずいーーー！！！

忠「・・・なぁ」

雅「ほぇ？」

突然話しかけるからびっくりした！

変な声出ちゃったし(汗

忠「雅紀くんは自分の力好きなん？」

雅「え？・・・うん。好き」

忠「なんで？」

雅「だって、自分は特別って感じするぢゃん？皆は使えない自分だけ使えるんだって思う」

雅「忠義くんは？」

忠「俺は・・・大っ嫌い」

雅「どして？」

忠「俺な、親居ないねん。死んだんや。叔母さん家に引き取られたけどこの力のせいで気味悪がられてな・・・」

忠「そんなの慣れてたし大丈夫やと思っとった・・・やけど、やっぱしんどくて・・・」

忠義くんは黙ってしまった

そんなことが・・・

雅「でもさ、そんなのダメだよ。自分の力好きになってあげなきゃ」

忠「え・・・」

雅「だって、その力は忠義くんが嫌いでも忠義くんの一部なんだよ？」

忠「俺はこんな力いらんわ」

雅「ぢゃあ、忠義くんまで自分の力を否定するの？それぢゃあ、忠義くんを苦しめた人達と同じぢゃん」

雅「いいとこも、悪いどこも全部で忠義くんなんだから」

って俺なにいってんだろ？

普段こんなこと言わないのに・・・

忠「はぁ・・・凄いな」

雅「？」

忠「ほんま凄いな！」

雅「？？」

忠「お前ら親子にはかなわんわ！」

意味わかんない

でも、忠義くんは笑ってた

だから、いっか♪

これからよろしくね！！！