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▶ side: fk
阿「お大事に。学校で待ってるからね」
小さく声をかけた阿部ちゃんに続いて病室を出る。
日曜日だからか、廊下にはお見舞いらしき人が多く見られる。
舘「もうほんと、体調悪いのに興奮しすぎなんだよ……」
あきれたようにつぶやいた舘先生だけど、その顔には愛しさがあふれている。
深「ごめんね、俺らが来たから」
舘「いや、佐久間もうれしかったと思うよ。ありがとうね」
ほほえんだ舘先生はナースステーションに姿を消す。
佐久間のために氷枕を取りに行くんだろう。
自動扉の向こうには青空が広がっている。
阿「佐久間の様子見られてよかった」
深「そーだねぇ……」
教材の紙袋を入れていたかばんを肩にかけ直して、あべちゃんが病棟を見上げる。
つらくても限界ぎりぎりまで平気な振りをしてしまう佐久間が舘先生に頼れるのは、昔からの関係があるからこそなんだろうな。
俺と佐久間は出会ってまだほんの数ヶ月だけど、俺は舘先生のように佐久間の支えになれているだろうか。
阿「あ、ちょうど来た……」
阿部ちゃんが軽く手を挙げてタクシーを止める。
阿「ふっか」
深「ん、乗る」
もう一度病棟の窓を見上げて、タクシーに乗り込んだ。
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九花(プロフ) - 多胡春那さん» コメントありがとうございます。次のお話につなげられそうなので、少し考えてみますね！ (2021年5月26日 21時) (
レス) id: 0cc2e8f816 (このIDを非表示/違反報告)
多胡春那(プロフ) - 過去の2人が出会った時を思い出してるとこでもう少し先も知りたいです！ (2021年5月21日 0時) (レス) id: a4579094f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：九花
| 作成日時：2021年5月20日 22時
