【Ryohei.A】実は彼女がいるらしい

40.真意 ページ40

Abe side

『ビックリもしたけど、その時から亮平くんがいかにアイドルというお仕事に真摯に向き合っているか知っていたから、その中で私との未来も選んでくれたのが嬉しかった気持ちのほうが大きかったの』

今日は初めて聞くことが多すぎる。もっと早く聞いておけばよかったな。

『それに、10代でこんな事言うの生意気かもしれないけど、例え交際は出来なくても、傍には居られなくても、他の人は考えられないなって思ったの』
ラ「それぐらい阿部ちゃんに惚れてたってこと？」
『うん。恋愛的な意味で惚れてたっていうのもあるし、1人の人間として尊敬していたから、恋人ではなくても支えていきたいなって。覚悟っていうと大袈裟かもしれないけど、そういう気持ちになってたな』

ラウールに話すAが愛おしすぎて思わずギュッと抱きしめる。

渡「お熱いねぇ(笑)」
ラ「阿部ちゃんかっこいー！」
深「どっちかと言うとかっこいいのは、10代のうちにそんな覚悟できるAだけどな(笑)」

当然3人には冷やかされているが気にしない。

『亮平くーん？』
阿「…A、俺の傍にいてくれてありがとう」
『ふふ(笑) こちらこそ傍にいさせてくれてありがとう』
阿「これからもずっと一緒にいてください」
『喜んで。亮平くんこそ、私の隣にいてください』
阿「当然」

Aを抱きしめる力を強めると、苦しいよ、と照れくさそうに言うA。

深「…俺ら何見せられてんだろ」
渡「ラウールにはまだ早いんじゃない？(笑)」
ラ「そんなことないし！」


突然の来客だったが3人(というか純新無垢なラウール)のおかげでAの本音を聞くことが出来た。
メンバーの前でこんな姿を見せるのは少し恥ずかしいけれど、もう俺とAの仲、そして俺らとメンバーの仲ならそんなこと気にしない。

当初の予定とはだいぶかけ離れているけれど、思いがけずいい1日になりました。

41.楽屋→←39.思い出話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す