【審神者の】仲良くしたい刀剣男士【心を開け！】

26話 ページ27

顔を隠した前任と呼ばれたその男性は布越しでもわかるような
冷たい笑顔を貼り付けていた


「なんだ僕ってわかるのか。これだなら神は嫌だな
察しが良くて殺意が湧くよ」

「てめえ！なんで生きてやがる！！」

「おいおい。主に向かってなんだその口のきき方」

「貴様はもう主ではない。
貴様が俺たちにした行い、忘れたとは言わせないぞ」


私にいつも親切にしてくれていた
機動速い人がこんな事を言うなんて少し驚いた

それだけこの人は皆さんに酷いことをしていると…
すると男性が私を見る


「この女性は？」

「貴方には関係ない」


男の娘くんがそう言うも男性は溜息を吐き
パァン！と男の娘くんを打った


「！」

「乱！！！！」

「本当に生意気になったな。お前。僕の質問に答えろよ
なに？また痛めつけられたいの？」

「ボクのことはどうだっていい。
でも、この人には近づかないで！！！！
手なんて出してみろ、ただじゃおかないから！！」


なんで、なんで私を守ろうとするの…
散々酷いことをしたのに

貴方たちのこと、信じないって言ったのに

すると男性は懐から短刀を出すと
それを抜刀し男の娘くんに振り下ろそうとした


「！ だめっ！！！！」

「？！」


男の娘くんを庇うように抱きしめると
腕を斬られた。地味に痛い


「なに？お前」

「私は、此処でお世話になってる者です…」

「ふぅん。でも君には関係ないよね？
なんで邪魔するの？殺すよ？」

「……そうですね。私には関係ないこと
正直貴方たちの過去なんて心底どうでもいい
だけど、手を挙げるのは違う」


神様の前にこの子は子供だ。見た目だけだけど
小さい子が打たれて黙ってみるなんて
そこまで人間捨ててない


「なに？君はこいつらの何なの？」

「私は、＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿っ」


言ってもいいのだろうか。
だけど、まだ私は……



『大将、ゆっくりでいい。信じてみよう』

『貴女が間違えそうになったら私たちが正します』

『本気で信じないなら世話なんてしないでしょう？』

『信じたいのではないか？本当は』



信じたい。



『ずっと待ってるから。君が信じるのを』

『少しでも君のことが聞けてよかった』


『来るな！！お嬢！！！！』

『この人に手を出してみろ、ただじゃおかないから！！』
















「私は、この人たちの 主 です」

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